先発医薬品と後発医薬品(ジェネリック)の違いと問題点

近年、政府主導により後発医薬品(ジェネリック医薬品)の普及がすすめられています。これは、主に膨張する医療費の抑制を目的としたものです。

この流れを受けて、医薬品等を取り扱う業者の間でも後発医薬品を取り扱う機会が今後ますます増えていくことでしょう。

しかし、この後発医薬品、何の問題も無いのでしょうか。本当に先発医薬品と何ら変わらず顧客に勧めることができるものなのでしょうか。

このように、医薬品を取り扱う場合、今後は後発医薬品についての知識を十分に持っていることが不可欠になります。

そこで今回は、先発医薬品と後発医薬品(ジェネリック)の違いやそのメリット・デメリットを含めた問題点を解説します。

後発医薬品(ジェネリック)とは

医薬品
そもそも後発医薬品(ジェネリック)とはいったいどのようなものなのでしょうか。

まず、医薬品の有効成分には特許がありますので、ある会社が医薬品を開発した場合、一定期間は他の会社は同様の医薬品を製造販売することができません。しかし特許の期間(原則20年~25年)が切れると、他の会社も同様の有効成分を用いた医薬品を製造販売することができるようになります。

このようにして、特許が切れた医薬品について、他の製薬会社が製造または供給する医薬品のことを、後発医薬品(ジェネリック)と言います。

「後発薬」と略されることもありますし、英語ではジェネリックというので、「ジェネリック医薬品」と呼ばれることもあります。

これに対し、特許の切れた先発の医薬品は「先発医薬品」または略して「先薬」と呼ばれます。

アメリカやカナダ、イギリス、ドイツなどの諸外国においては、後発医薬品の普及がかなりすすんでおり、普及率はいずれも60%を超えていますが、2011年(平成23年)調査時において、日本においてはその普及率は20%台にとどまっていました。

そこで政府は、この後発医薬品の開発利用を促進しているのです。

先発医薬品と後発医薬品の違い

Concept of important choices of a businessman
では、先発医薬品と後発医薬品は、具体的にどのような違いがあるのでしょうか。

まず、先発医薬品の開発には多額の費用と時間がかかります。
何もないところから始めて、0から有効成分を研究し、医薬品を作り出さなければならないからです。具体的には、新薬開発にかかる費用は300億円以上、かかる時間は9~17年程度にもなると言われています。

この莫大な投資金を回収する目的もあって、先発医薬品には特許期間が認められるのです。

これに対し、後発医薬品はすでに有効成分が開発・検証されている医薬品を作るわけですから、開発にかかる費用も安く、時間もかなり短期で済みます。よって後発医薬品の価格は先発医薬品と比べて安価であることが多いのです。

このような開発過程や価格の差が、先発医薬品と後発医薬品の一番大きな違いであり、安価であることは後発医薬品の最大のメリットであると言えるでしょう。

安価な後発医薬品が普及すれば、膨張を続ける医療費を抑制できるのではないかという点も大きく期待されています。

価格の点以外にも、先発医薬品と後発医薬品には有効成分以外の添加物に違いがあったり、有効成分の含有量にも違いがあることがあります。

さらに、後に詳述しますが、先発医薬品と後発医薬品とでは、効能効果や用法用量に違いがあるものが存在しますので、この点には特に注意が必要です。

後発医薬品(ジェネリック)の問題点

問題
先発医薬品と同じ効果が得られるのに安価であるというメリットがある後発医薬品ですが、何らの問題も無いのでしょうか。

この点、いろいろな疑問や問題点が指摘されています。

まず、後発医薬品に含まれる添加物が違うから先発医薬品と同じとは言えないのではないかとか、後発医薬品の承認審査の試験項目や求められるデータが少ないから先発医薬品とは異なるのではないか、さらには後発医薬品の場合品質管理が不十分になるのではないかとか、海外の粗悪品を使っているのではないかなどの疑問も持たれることがあります。

これらの問題点については、厚生労働省から回答が出ています。
まず、添加物が違っても有効成分に問題がなければ医薬品としての効能に影響はありませんし、承認審査の過程が違ってもすでに先発医薬品の際に確認がとれているから省略しているだけですので問題はないとされています。

品質管理についても、基準に適合した工場でのみ製造が認められるので後発医薬品も先発医薬品と同じですし、後発医薬品だからと言って海外の粗悪品を使っていることはありませんので、このようなことは、すべて問題にならないという回答内容になっています。

ただ、後発医薬品に切り替えたことでそれまで得られていた効果が得られなくなったという事例があったり、後発医薬品については先発医薬品ほどMRの頻繁な訪問や情報提供がないので患者への説明が不十分にならないかという疑問も提起されており、これは問題になり得ます。

まず、後発医薬品に切り替えると効果が得られなくなったというケースについて、これは患者の心理的な問題もあるかもしれませんが、医薬品そのものに問題がある場合もあると考えられます。

また、後発医薬品については、患者への説明不足が起こるかもしれないという問題も十分にあり得ることですから、後発医薬品のメーカーや小売業者は、必要な情報を得て患者にしっかりと説明義務を果たすよう努力する必要があるでしょう。

これらの点は、後発医薬品のデメリットであると言えます。

さらに、次の項目で詳しく述べますが、後発医薬品と先発医薬品とでは効能効果や適応症が異なる場合がありますので、この点にも注意が必要です。

後発医薬品(ジェネリック)の効能効果・適応症について

ナースとドクター
後発医薬品(ジェネリック)と先発医薬品は、基本的な有効成分が同じだとは言え、その効能効果や適応症が異なる場合があります。

すなわち、後発医薬品には、先発医薬品には存在する効能効果の一部が認められず、適応症が少ない場合があるのです。これは一体どうしてなのでしょうか。

先に書いたとおり、先発医薬品に認められる特許期間が切れたときに、同じ有効成分を持つ医薬品開発が認められるようになるので、開発製造されるのが後発医薬品です。

ただ、現在の制度においては、この「特許」について、先発医薬品のすべての特許が切れていない場合、すなわち「一部」の効能効果や用法用量にまだ特許が存在する場合であっても、その他の効能効果や用法用量に特許がない場合は、後発医薬品が承認できることとされているのです。

よって、後発医薬品においては、先発医薬品の特許が残っている一部の部分については同じ有効成分を用いることができないので、先発医薬品に認められる効能効果が一部認められず適応症が少なくなったり、用法用量が異なったりする事例が発生するのです。

ただし、このような制限がある場合を除いては後発医薬品の効能効果は先発医薬品と合致させるよう、厚生労働省の通達により求められています。

このように、後発医薬品と先発医薬品において適応症や効能効果・用法用量に違いのある医薬品には、たとえば小児用量が異なるものであったり、虚血性心疾患、社会不安障害への適応症が異なったりする場合など、非常にさまざまです。

以下に、先発医薬品と後発医薬品の効能効果や用法用量に違いがある医薬品のリストをご紹介しますので、ご参照ください。
http://www.jga.gr.jp/pdf/Effect%20correction%20list.pdf

後発医薬品をつくる製薬会社・メーカー一覧

医療
最後に、後発医薬品をつくっている製薬会社やメーカーについてご紹介します。
後発医薬品の製造販売を主な目的としている製薬会社やメーカーは、研究開発のコストを少なくする代わりに安価で大量の商品を提供する薄利多売のビジネスモデルをとっていますので、企業規模が小さめの中堅や零細企業が多いです。

先発医薬品と後発医薬品開発の両方に取り組んでいたり、先発医薬品の会社が子会社を作って後発医薬品を製造したりしているケースもあります。

後発医薬品をつくる製薬会社・メーカーは2007年時においてすでに300社以上もあると言われており、非常に多いです。以下には、後発医薬品を製造販売する代表的な製薬会社・メーカーの一覧をご紹介しますので、参考にしてみてください。

以下一覧

※()内は略称です。
日医工、沢井製薬(サワイ)、ニプロ、ニプロファーマ(NP)、東和薬品(トーワ)、日本ケミファ(ケミファ)、ダイト、富士製薬工業、鶴原製薬 (ツルハラ)テバ・ファーマシューティカル・インダストリーズ、テバ製薬(テバ又はタイヨー)、サンド、マイラン製薬(マイラン)、エルメッドエーザイ(EMEC)ランバクシー・ラボラトリーズ、第一三共エスファ(DSEP)、日本調剤グループ(JG)、長生堂製薬(CH)共和薬品工業(アメル)、キョーリンリメディオ(杏林)、大原薬品工業 (オーハラ)、陽進堂(YD)、辰巳化学 (TCK)、大興製薬、日新製薬(日新)、田辺製薬販売(タナベ)、東亜薬品(TOA)、富士フイルムファーマ (FFP)、シオノケミカル (SNまたはシオノ)、Meiji Seika ファルマ (明治)、健栄製薬(ケンエー)、日本点眼薬研究所、小林化工 (KN)、あすか製薬 (あすか)、あすかActavis製薬(AA)、ケミックス(CHM)、科研製薬(NS)、日本薬品工業(NPI)、全星薬品工業(ZE)

まとめ

以上、先発医薬品と後発医薬品の違いや問題点を解説してきましたが、いかがでしたでしょうか。多額の開発費や長年の開発時間がかかる先発医薬品に比べて、後発医薬品は開発コストがかからないため安価で提供できるというメリットがあります。

しかし、その反面情報提供が不十分になる可能性や、中には効能効果や用法用量が先発医薬品と異なり、先発医薬品よりも適応症が少ないケースがあるというデメリットも存在します。

今政府主導で後発医薬品の普及が急速に進められようとしていますが、このような後発医薬品のメリットデメリットをしっかりと踏まえた上で、顧客に十分な説明を施し、適切に後発医薬品を販売したいところです。

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