一般用(OTC)医薬品の販売・マーケティング戦略立案前にチェックすべきこと

医薬品のマーケティングとなると、他の商品・サービスとは異なり、少し難しそうな感じがしますよね。
医薬品には、法律の様々な規制があり、注意してチェックすべきことがたくさんあります。

今回は、販売・マーケティングを行う上で大切になる医薬品の法律について説明します。
ネット販売が可能になり、一般用医薬品は今後さらにインターネット上で目にする機会が増えてきそうです。

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医薬品の販売・マーケティング

医薬品
医薬品は、有効性というメリットもありますが、稀ではあっても副作用という厄介なデメリットも併せもっています。
医薬品は「両刃の剣」といわれるのはこのためです。

このような医薬品がお菓子と同じようにスーパーマーケットにずらりと並べられて、専門家の説明もなしに販売されるようになったら一体どうなるでしょうか。それこそ、医薬品の副作用が頻発したり、睡眠薬の乱用問題が起こったり、大変なことになるでしょう。

そこで、薬事法(現:医薬品医療機器法)では、医薬品の製造や輸入について厳しく規制しているのと同様に、医薬品販売・マーケティングについても厳しい規制を設けています。

わたしたちが街角でよくみかけるドラッグストア、よくみるとドラッグストアによって微妙に違っていることにお気づきでしょうか。店の大きさや店のつくりのことをいっているのではありません。

医薬品販売制度が改正されて以来、コンビニやスーパーでも医薬品を販売するようになりました。
そういう違いはどこから生じているのでしょうか。

薬事法(現:医薬品医療機器法)による医薬品の販売許可制度を説明しながら触れていきます。

一般用医薬品の販売制度


平成21(2009)年6月、薬事法改正により、一般用医薬品の販売制度に関する大改正が実施されました。
薬事法の大きな改正は、昭和54年(1979)年改正、平成17(2005)年改正をはじめ、製造販売承認許可制度の改正、市販後安全対策の強化、再審査制度の新設など、これまで何度もありました。しかし、平成21年の改正は、これまでの改正とは傾向が異なっています。薬事法が制定された昭和35(1960)年以来、まったく手つかずであった医薬品の販売制度の改正が行われたのです。

医薬品の販売制度については、この10年ほど政府が進める規制緩和のテーマとして毎年大きな話題となってきました。かぜ薬などを許可なしでコンビニなどで売れるようにすべきだ、と政府の規制緩和委員会が主張し、この主張に対し、生命関連商品である医薬品の規制を安易に緩和すべきでない、という反対論とが厳しく対立してきました。

このような議論を受けて、厚生労働省が「一般用医薬品の販売制度はどうあるべきか」について平成16(2004)年から「医薬品販売制度改正検討会議」を設けて検討を進めてきました。そして、平成18(2006)年、薬事法改正が行われ、平成21(2009)年6月から全面実施されることとなったのです。

分類に応じた医薬品の取り扱い


一般用医薬品は3つの分類に従い、それぞれの販売方法や情報提供、陳列の仕方などについて詳細な規定が設けられています。
それらをみていきましょう。
第1類から第3類、それぞれの分類ごとに、販売すべき者が定められています。

(一般用医薬品の販売に従事する者)
第36条の9 薬局開設者、店舗販売業者又は配置販売業者は、厚生労働省令で定めるところにより、一般用医薬品につき、次の各号に掲げる区分に応じ、当該各号に定める者に販売させ、又は授与させなければならない。
一 第一類医薬品 薬剤師
二 第二類医薬品及び第三類医薬品 薬剤師又は登録販売者

改正前との大きな違いは、従来は、薬局や一般販売業、薬種商販売業、配置販売業など、その業種ごとに、販売できる医薬品が定められていましたが、新しい制度では、人について、つまり、薬剤師や登録販売者かによって指定されています。

まず、第1類医薬品は、薬剤師しか販売に携わることはできません。このため、第1類医薬品は、「要薬剤師薬」とも呼ばれます。
そして、第2類、第3類医薬品は、薬剤師でも、登録販売者のどちらでも販売できます。

すべての一般用医薬品でネット販売が可能に

スマホ使う女性
平成25(2013)年12月に成立・公布された改正薬事法では、すべての一般用医薬品について、適切なルールの下でのネット販売を可能としました。第1類医薬品については、これまで通り薬剤師が販売し、その際、薬剤師が年齢や他の医薬品の使用状況などを確認したり、適正に使用されると認められる場合を除いて情報提供したりします。

また医療用医薬品からのスイッチ直後品目と劇薬については、新たに設けられた「要指導医薬品」に分類されています。他の一般用医薬品とは性質が異なることから、薬剤師が対面で情報提供や指導を行いながら販売します。スイッチ直後品目については、原則3年で一般用医薬品へ移行させ、ネット販売が可能となります。

医薬品のインターネット販売について詳しく知りたい人は、「医薬品のインターネット販売にかんする法律・ルール」の記事を見てください。

情報提供・相談応需


新しい制度における重要な改正ポイントですが、分類区分ごとに販売時の情報提供のあり方が定められています。

第1類医薬品の情報提供

(一般用医薬品に関する情報提供等)
第36条の10 薬局開設者又は店舗販売業者は、第一類医薬品の適正な使用のため、第一類医薬品を販売し、又は授与する場合には、厚生労働省令で定めるところにより、その薬局又は店舗において医薬品の販売又は授与に従事する薬剤師に、厚生労働省令で定める事項を記載した書面(当該事項が電磁的記録に記録されているときは、当該電磁的記録に記録された事項を厚生労働省令で定める方法により表示したものを含む。)を用いて必要な情報を提供させなければならない。ただし、薬剤師等に販売し、又は授与するときは、この限りでない。

第1類医薬品は、薬剤師が購入者に対して情報を文書で提供することが義務づけられています(情報提供義務)。この第36条の10第1項を受けて、薬事法施行規則で、情報提供の仕方などについて定めています。

薬事法施行規則第159条の15 第1項
薬局開設者又は店舗販売業者は、法第三十六条の十第一項 の規定による情報の提供を、次に掲げる方法により、その薬局又は店舗において医薬品の販売又は授与に従事する薬剤師に行わせなければならない。
一  当該薬局又は店舗内の情報の提供を行う場所(薬局等構造設備規則第一条第一項第十二号 若しくは第二条第十一号 に規定する情報を提供するための設備がある場所若しくは同令第一条第一項第五号 若しくは第二条第五号 に規定する医薬品を通常陳列し、若しくは交付する場所又は特定販売を行う場合にあつては、当該薬局若しくは店舗内の場所をいう。次条において同じ。)において行わせること。
二  当該第一類医薬品の用法、用量、使用上の注意、当該第一類医薬品との併用を避けるべき医薬品その他の当該第一類医薬品の適正な使用のために必要な情報を、当該第一類医薬品を購入し、若しくは譲り受けようとする者又は当該第一類医薬品を使用しようとする者の状況に応じて個別に提供させること。

つまり、第1類医薬品の販売に際して情報提供を行う場合には、
①薬剤師が行うこと、
②薬局又は店舗内の情報提供を行う場所において行うこと、
③購入者と対面で行うこと
と定めています。

また、書面によって提供する情報については、次のように定めています。

薬事法施行規則第159条の15 第2項
2  法第三十六条の十第一項 の厚生労働省令で定める事項は、次のとおりとする。
一  当該第一類医薬品の名称
二  当該第一類医薬品の有効成分の名称及びその分量
三  当該第一類医薬品の用法及び用量
四  当該第一類医薬品の効能又は効果
五  当該第一類医薬品に係る使用上の注意のうち、保健衛生上の危害の発生を防止するために必要な事項
六  その他当該第一類医薬品を販売し、又は授与する薬剤師がその適正な使用のために必要と判断する事項

第2類医薬品の情報提供

薬事法第36条の10
3 薬局開設者又は店舗販売業者は、第二類医薬品の適正な使用のため、第二類医薬品を販売し、又は授与する場合には、厚生労働省令で定めるところにより、その薬局又は店舗において医薬品の販売又は授与に従事する薬剤師又は登録販売者に、必要な情報を提供させるよう努めなければならない。ただし、薬剤師等に販売し、又は授与するときは、この限りでない。

第2類医薬品については、薬剤師または登録販売者が、購入者に情報提供に務めるように求めています(情報提供の努力義務)。
この規定に基づき、施行規則第159条の16では、①薬剤師または登録販売者が情報提供を行うこと、②薬局または店舗内の、情報提供を行う場所で行うこと、③購入者と対面で行うこと、と定めています。

情報は書面で提供することは義務づけられていませんが、口頭あるいは書面で、第1類の場合と同じ内容について説明することとしています。

第3類医薬品の情報提供

第3類医薬品については第1類、第2類医薬品とは異なり、法律上の情報提供義務は規定されていません。
購入者から相談があった場合には第1類から3類まで共通で、相談に応える義務があります。

薬局および店舗販売業における医薬品の陳列

コンビニ
薬局や店舗販売業での一般用医薬品の陳列についての規定です。
ここでは、薬局、店舗販売業における医薬品の貯蔵や陳列の在り方について定めています。

(陳列等)
第57条の2 薬局開設者又は医薬品の販売業者は、医薬品を他の物と区別して貯蔵し、又は陳列しなければならない。
2 薬局開設者又は店舗販売業者は、要指導医薬品及び一般用医薬品(専ら動物のために使用されることが目的とされているものを除く。)を陳列する場合には、厚生労働省令で定めるところにより、これらを区別して陳列しなければならない。
3 薬局開設者、店舗販売業者又は配置販売業者は、一般用医薬品を陳列する場合には、厚生労働省令で定めるところにより、第一類医薬品、第二類医薬品又は第三類医薬品の区分ごとに、陳列しなければならない。

まず第1項では、医療用医薬品、一般用医薬品の両方の医薬品について、「他の商品とは区別して貯蔵、陳列しなければならない」という基本原則を定めています。ドラッグストアには、医薬品以外にも、健康食品や化粧品、衛生材料などさまざまな商品が販売されていますから、それら一般の商品と区分して貯蔵し、陳列しなければならない、としているわけです。

第2項は、一般用医薬品については、「分類区分ごとに区別して陳列しなければならない」と定めています。

一般用医薬品の陳列

買い物・商品陳列
一般用医薬品の陳列については、まず、第1類医薬品~第3類医薬品の分類ごとに陳列しなければならないと、薬事法(現:医薬品医療機器法)本文で定められています。さらに、薬局等構造設備規則により、一般用医薬品全般についての陳列の基本規定および第1類医薬品の陳列の仕方が定められています。

以下、薬局に係る規定に沿って説明します。

(医薬品を陳列する場所等の閉鎖)
第十四条の三  薬局開設者は、開店時間(営業時間のうち特定販売のみを行う時間を除いた時間をいう。以下同じ。)のうち、要指導医薬品又は一般用医薬品を販売し、又は授与しない時間は、要指導医薬品又は一般用医薬品を通常陳列し、又は交付する場所を閉鎖しなければならない。
2  薬局開設者は、開店時間のうち、要指導医薬品又は第一類医薬品を販売し、又は授与しない時間は、要指導医薬品陳列区画(薬局等構造設備規則第一条第一項第十号 ロに規定する要指導医薬品陳列区画をいう。以下同じ。)又は第一類医薬品陳列区画(同項第十一号 ロに規定する第一類医薬品陳列区画をいう。以下同じ。)を閉鎖しなければならない。ただし、鍵をかけた陳列設備(同項第十号 イに規定する陳列設備をいう。以下同じ。)に要指導医薬品又は第一類医薬品を陳列している場合は、この限りでない。

薬局が、一般用医薬品を販売しない時間帯には、その陳列棚を閉鎖しなさい、と規定しています。
薬局は、「調剤する場所」ですが、医療機関の処方せん、その多くが午前中に集中するようです。
そんな時間帯には、薬剤師も調剤で忙しく、一般用医薬品の販売を一時休止するということも想定しているのでしょう。
そんな場合、その売り場を閉鎖するよう求めているのです。

薬局等構造設備規則第1条第十一号
十一  第一類医薬品を販売し、又は授与する薬局にあつては、次に定めるところに適合するものであること。
イ 第一類医薬品を陳列するために必要な陳列設備を有すること。
ロ 第一類医薬品を陳列する陳列設備から一・二メートル以内の範囲(以下「第一類医薬品陳列区画」という。)に医薬品を購入し、若しくは譲り受けようとする者又は医薬品を購入し、若しくは譲り受けた者若しくはこれらの者によつて購入され、若しくは譲り受けられた医薬品を使用する者が進入することができないよう必要な措置が採られていること。ただし、第一類医薬品を陳列しない場合又は鍵をかけた陳列設備その他医薬品を購入し、若しくは譲り受けようとする者若しくは医薬品を購入し、若しくは譲り受けた者若しくはこれらの者によつて購入され、若しくは譲り受けられた医薬品を使用する者が直接手の触れられない陳列設備に陳列する場合は、この限りでない。
ハ 開店時間のうち、第一類医薬品を販売し、又は授与しない時間がある場合には、第一類医薬品陳列区画を閉鎖することができる構造のものであること。

イ~ハを整理してみましょう。

 第1類医薬品を販売する場合には、第1類医薬品を陳列する設備(陳列棚)がなければならないこと
 第1類医薬品を陳列している棚から1.2メートル以内の範囲を「第1類医薬品陳列区画」とすること
その「第1類医薬品陳列区画」は、購入者(使用者)が、近づけないようになっていること、ただし、第1類医薬品が鍵のかかる陳列棚などに保管されているなど、購入者が直接手に触れることができない場所に陳列されている場合は、その限りではないこと。
 第1類医薬品を販売しない時間帯には、その陳列場所を閉鎖することができるものであること

第1類医薬品は、薬剤師が不在中は販売できませんので、ハの規定が特に設けられています。

まとめ

一般用医薬品は3つの分類に従い、それぞれの販売方法や情報提供、陳列の仕方などについて詳細な規定が設けてられています。

また最近の薬事法改正で、すべての一般用医薬品について、適切なルールの下でのネット販売が可能となりました。
第1類医薬品については、これまで通り薬剤師が販売し、その際、薬剤師が年齢や他の医薬品の使用状況などを確認したり、適正に使用されると認められる場合を除いて情報提供したりします。

これらのルールを正しく理解した上で、一般用医薬品のマーケティングを考えていきましょう。

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