機能性表示食品は今では健康食品・サプリメント市場で当たり前の存在となってきました。多くの企業が参入し、競争も激しくなっています。
今回は、機能性表示食品のヒット商品・人気商品例、ヒット商品を作るコツなどについて説明します。
機能性表示食品の届出者ランキング、人気成分ランキング、機能性ランキングなどについてのレポートが見たい方はこちら。
機能性表示食品のヒット商品・人気商品例10選
1. ロートV5
「ロートV5」は、目の“くっきり見る力”(コントラスト感度)をサポートする、ロート製薬の機能性表示食品シリーズです。
主成分には、吸収性に優れる高純度ルテインやゼアキサンチンを配合、さらに記憶力維持に有用なGABAを加えたタイプも提供されています。
販売実績は好調で、2024年6月末時点でシリーズ累計出荷1,500万個を突破し、ロート通販内で売上No.1ブランドに成長しています。
2. iMUSE(イミューズ)
「iMUSE(イミューズ)」は、キリングループが展開する“プラズマ乳酸菌”を配合した機能性表示食品です。
免疫システムの司令塔とも呼ばれる「プラズマサイトイド樹状細胞(pDC)」に働きかけ、健康な人の免疫機能の維持をサポートする効果が科学的に認められた、日本初の免疫系機能性表示食品として2020年11月に登場しました。
2024年には「プラズマ乳酸菌」シリーズの年間販売金額が前年比1割増の230億円を突破。キリンの有名ブランドの一つになりました。
3. 日清MCTオイル
日清MCTオイルは、中鎖脂肪酸(オクタン酸・デカン酸)を使用した、無味無臭のクリアな食用オイルです。
機能性は「脂肪の燃焼を高める」「体脂肪やウエスト周囲径を減らす」といったダイエット訴求です。
家庭用のMCTオイル市場は2017年度の4億7,000万円から2022年度の24億6,000万円に拡大し、日清オイリオグループはトップシェアメーカーとして市場拡大に貢献しました。
4. おーいお茶 濃い茶
「お~いお茶 濃い茶」は、伊藤園が誇る機能性表示食品の緑茶飲料で、国産茶葉を使用し、 ガレート型カテキンを配合。
食事中の脂肪吸収を抑制し、体脂肪(内臓脂肪・皮下脂肪)の減少およびBMI改善の機能が報告されています。
さらに、「お~いお茶 濃い茶」は機能性表示飲料市場で4年連続売上本数No. 1をキープする人気シリーズです。
5. カゴメ トマトジュース
「カゴメ トマトジュース」は、1933年発売のカゴメを代表するロングセラー商品。
2016年に「善玉コレステロールを増やす」(リコピン)と表示した機能性表示食品となり、2018年には「高めの血圧を下げる」(GABA)の機能性表示を追加。
機能性表示食品化してブランドを強化したことにより、売上は好調で、2023年の出荷量が2022年の出荷量を約15%上回り、最大値の記録を2年連続で更新しています。
6. ヤクルト1000
「ヤクルト1000」は、1本100 mlあたり「乳酸菌シロタ株」を1,000億個配合した高密度プロバイオティクス飲料で、ヤクルト史上最高密度の菌数を誇ります。
機能性表示食品として「ストレス緩和」「睡眠の質向上」「腸内環境改善」をサポートする効果が報告されています。
ヤクルト1000シリーズの販売本数は、1日あたり300万本前後に達するなど大ヒットしました。
7. カロリミット
カロリミットは、ファンケルが展開するブランドで、累計販売数8,900万個超の人気ダイエットサポート商品です。
機能性表示食品制度の開始当初から機能性表示食品の届出が行われ、ロングヒットしています。
大人のカロリミット、プレミアムカロリミットなどアイテムを増やし、抑制系・燃焼系ダイエット市場で7年連続売上No.1です。
8. えんきん
「えんきん」はファンケルが提供する、日本初の目の機能性表示食品シリーズです。
アスタキサンチン・ルテイン・ゼアキサンチンが含まれ、「手元のピント調節力をサポート」するサプリメントです。
累計販売数は2,700万個を突破し、アイケア分野で人気商品となっています。
9. ウェルエイジ プレミアム
「ウェルエイジ プレミアム」は、ファンケルが2025年4月17日に発売した機能性表示食品です。機能性関与成分として、「キンミズヒキ由来アグリモール類」を配合。
加齢により増える細胞を除去する作用によって、中高年のやる気・活力の維持・一時的な疲労感の軽減にアプローチします。
4月の売り上げは計画比約400%となり、供給が追いつかないほど好評で、一時販売停止に。秋以降に販売再開の見込みです。
※成分広告も売れ行き好調の要因と思われます。健康食品の成分広告ノウハウは「薬機法知恵袋」を参考にしてください。具体的なプロのノウハウが無料で見られます。
10. チルアウト
「チルアウト」(CHILL OUT)は、リラクゼーションドリンクとして2016年に登場しましたが、2025年5月26日より、機能性表示食品「チルアウト ストレス&疲労感ケア」として進化。
ブランドメッセージも「ストレスのない世界って、サイコーだ。」へと刷新。
売上については、2020年から3年間で売上高が10倍に成長という実績があります。
機能性表示食品の届出数推移
機能性表示食品の年度別・月別の推移グラフは以下のとおりです。
届出数はA1〜J1584(2024年度届出分)で9912件。すでに1万件程度の届出数となっています。
届出数の増加とともに撤回数も増えています。
機能性表示食品の市場規模

引用元:富士経済
株式会社富士経済の調査によると、機能性表示食品の市場規模は7,274 億円(5.2%増)。「睡眠ブームの落ち着きやサプリメントの苦戦で伸びは鈍化」とされています。
小林製薬の紅麹問題も伸びが鈍化した要因と言えます。
機能性表示食品でヒット商品を作るコツ5つ
| コツ | ポイント | 期待効果 |
| 科学的エビデンス + 理解しやすい表現 | 専門的根拠 + 生活に直結する訴求 | 購買意欲UP |
| ターゲット特化型 | 特定課題層にフォーカス | 共感・拡散 |
| 継続しやすい設計 | 味・サイズ・携帯性重視 | リピート率向上 |
| 信頼性あるストーリー | 実績・監修・データ提示 | 安心感醸成 |
| 販売チャネル戦略 | 複合販路+販促施策 | 売上最大化 |
1. 科学的エビデンスと消費者理解の両立
機能性表示食品は、消費者庁への届出に必要な科学的根拠が不可欠ですが、ヒットさせるためには「専門的な裏付け」と「消費者が直感的に理解できる表現」のバランスが重要です。
例えば、論文や試験データはしっかり揃えつつ、「〇〇をサポート」「△△を維持」といった生活に直結する表現に落とし込みます。
パッケージや広告で、難しい専門用語よりも“成果イメージ”をシンプルに伝えることで、購買意欲が高まります。
また、対象とする層(中高年、働き盛り世代、女性など)のライフスタイルに合わせた訴求テーマを選ぶことで、ターゲットとの親和性が向上します。
2. ターゲット特化型の商品設計
ヒット商品の多くは、ターゲットを広くしすぎず「特定の課題を持つ層」に絞って設計されています。
例として、眼精疲労ならデスクワーク世代、血糖値ケアなら40〜60代男性、睡眠サポートならストレスを抱える社会人といった具合です。
年齢や性別、生活習慣によって求められる成分や形態(飲料・ゼリー・カプセル)が異なるため、ターゲット層の“日常導線”に沿った形で提供することが鍵です。
また、機能性表示のメッセージも「誰のためのものか」を明確にすることで共感を得やすく、SNSや口コミで広まりやすくなります。
3. 飲用・摂取の継続性を高める工夫
効果を実感してもらうには一定期間の継続摂取が前提です。そのため、味や香り、飲みやすさ、携帯性などが重要な決め手になります。
例えばドリンクなら飲み切りサイズ、サプリなら一日一回タイプなど、生活に組み込みやすい仕様にします。
さらに、パッケージデザインはシンプルかつ安心感を与える色合いにし、賞味期限や保存条件もユーザーフレンドリーに設計します。
味や形状が好まれないとリピート率が大きく落ちるため、初回購入者へのアンケートや試供品配布を活用して改善サイクルを回すことがヒットの持続に繋がります。
最近は、グミサプリなど新しい形状でのサプリも人気です。
4. 信頼性の高いブランドストーリー
機能性表示食品市場は参入障壁が低く、競合も多いため、「なぜこの会社が作った商品なのか」というストーリーがブランドの差別化要因になります。
例えば「◯年の研究実績」「◯万人の臨床データ」「◯◯との共同開発」など、背景の信頼性をアピールします。
特に医療関係者や専門家監修の表記は安心感を与え、購買判断を後押しします。
また、公式サイトやパッケージで届出番号や試験データの概要を簡潔に提示することで、誠実さが伝わり、リピーター獲得や口コミ拡散にも有利になります。
5. マーケティングと販売チャネル戦略
ヒットのためには販売チャネル戦略が必須です。コンビニ・ドラッグストア・ECなど複数の接点を持ち、試飲・試食イベントやSNSキャンペーンで購入ハードルを下げます。
特に機能性表示食品は「店頭POP」と「オンライン広告」の組み合わせが効果的で、消費者に“今必要”と感じさせるタイミングで露出することがポイントです。
また、リピーター育成のためには定期購入プランやポイント制度を導入し、顧客との接点を継続的に維持します。
まとめ
機能性表示食品でヒット商品を生み出すには、科学的根拠の確かさと消費者への分かりやすい訴求の両立が不可欠です。
さらに、ターゲット層を明確に設定し、生活習慣に溶け込みやすい摂取形態や味・サイズ設計を行うことでリピート率を高められます。
また、ブランドの信頼性を裏付けるストーリーや、店頭・EC・SNSを組み合わせた販売チャネル戦略も売上拡大の鍵です。
これらを総合的に実行することで、単なる健康食品ではなく「選ばれ続ける機能性表示食品」へと成長し、市場での存在感を確立できます。











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