β(ベータ)ラクトリン
届出番号 F1
商品名 β(ベータ)ラクトリン
届出者名 協和発酵バイオ株式会社
届出日 2020/04/01
変更日
撤回日
販売中 販売休止中
食品の区分 加工食品(サプリメント形状)
機能性関与成分名 βラクトリン
表示しようとする機能性 本品にはβラクトリンが含まれているので、人や物の名前が思い出せなくなってきた、うっかりミスが気になってきたと感じている健常な中高年の方の、年齢とともに低下する認知機能の一部である記憶力(色と形など二つの物事を関係づけて覚え、きっかけを基に必要な情報を思い出す力)や注意力(集中しないといけない作業において、多くの情報の中から、大切なものごとを見落とさず、素早く正確に気付ける力)を維持する機能があります。
当該製品が想定する主な対象者 年齢とともに人や物の名前が思い出せなくなってきた、うっかりミスが気になってきたと感じている健常な中高年
一日当たりの摂取目安量 1日10粒
一日当たりの摂取目安量当たりの機能性関与成分の含有量 機能性関与成分名:βラクトリン
含有量:1.6 mg
保存の方法 直射日光、高温多湿を避けて保存してください。
摂取の方法 水などと一緒にお召し上がりください。
摂取をする上での注意事項 本品は多量摂取により疾病が治癒したり、より健康が増進するものではありません。個包装の開封後は、すぐにお召し上がりください。乳幼児の手の届かないところに保管してください。
調理又は保存の方法に関し特に注意を必要とするものにあっては当該注意事項
消費者庁URL https://www.fld.caa.go.jp/caaks/cssc02/?recordSeq=41909260610103

安全性に関する基本情報

安全性の評価方法

■喫食実績の評価により、十分な安全性を確認している。

当該製品の安全性に関する届出者の評価

①喫食実績による安全性評価
当該食品と類似する食品として、βラクトリンを含むホエイペプチドを顆粒状に加工しアルミラミネートフィルムスティックに包装した形態の商品が2018年10月から販売され、現在累計で21,000食程度が販売されている。加えて、このβラクトリンを含むホエイペプチドは2006年2月より日本国内において販売が開始され、現在も継続して販売されており、総販売量は約130トンである。これまでβラクトリンを含むホエイペプチドや類似食品による健康被害は報告されていない。
以上より、βラクトリンは、喫食実績による食経験から十分な安全性があると判断した。
②医薬品との相互作用に関する評価
医薬品との相互作用があるという報告はなかった。

これらの情報より、当該食品は安全性に問題ないと判断した。

機能性に関する基本情報

機能性の評価方法

■最終製品を用いたヒト試験(ヒトを対象とした試験)により、機能性を評価している。

当該製品の機能性に関する届出者の評価

①標題
「βラクトリン」を含むホエイペプチドの摂取による記憶力および注意力向上作用の評価

②目的
人や物の名前を思い出せない、間違いが多い、といった自覚のある健常な中高齢の男女を対象にして、認知機能の一部である記憶力および注意力に対する当該製品の効果を、βラクトリンを含まない食品(プラセボ食品)を摂取した場合と比較して調査した。

③背景
βラクトリンは、乳清を酵素処理することによって生じるβラクトグロブリン由来のアミノ酸4残基からなるGTWYテトラペプチド(グリシン、トレオニン、トリプトファン、チロシンが結合したペプチド)である。これまでの研究により、げっ歯類においてβラクトリンの摂取が、ドーパミン代謝酵素であるモノアミンオキシダーゼBの活性を阻害し、脳内でドーパミン量を増加させることにより、記憶力や注意力を向上させることが報告されている。当該試験は、げっ歯類において確認された効果がヒトでも確認されるのかを検証するため実施された。

④方法
当該試験は、50歳以上75歳以下で、物忘れや間違いの多さを自覚する健常な男女114名を対象に、無作為化二重盲検プラセボ対照並行群間比較試験デザインにて実施された。被験者を、βラクトリンを1.6 mg含むタブレットを摂取する被験食品群とプラセボ食品を摂取するプラセボ食品群の2群に分け、それぞれの食品を1日1回、12週間摂取させた。摂取開始前、6週後、12週後に複数の神経心理テストを用いて記憶力および注意力を評価した。摂取開始前からの各評価項目の変化量を被験食品群とプラセボ食品群とで比較した。試験は第三者機関によって実施され、試験費用はキリン株式会社が負担した。その他に特筆すべき利益相反はない。

⑤主な結果
被験者114名は57名ずつ無作為に2群に割り付けられた。4名が脱落し、試験を終了した被験者は110名(被験食品群:54名、プラセボ食品群:56名)であった。事前に定めた除外基準により6名が解析対象から除外され、最終的な解析対象者数は104名(被験食品群:51名、プラセボ食品群:53名)であった。記憶力を評価した結果、被験食品摂取群において、摂取12週後に記憶力を評価する神経心理テストの一つであるウエクスラー記憶検査のうち視覚性対連合I(色と形の組み合わせを記憶させた後、図形を提示して組になっていた色を答えさせる試験)の変化量がプラセボ群と比較して有意に向上した。このことから、被験食品の摂取により記憶力(色と形など二つの物事を関係づけて覚え、きっかけを基に必要な情報を思い出す力)が向上することが示された。また、被験食品摂取群において、摂取6週後に注意力を評価する神経心理テストの一つである標準注意検査法(CAT)のうち、視覚性抹消課題(色々な図形や文字がある中から目的とするものをできる限り素早く正確に見つけ出していく試験)の「図形2」の所要時間の変化量がプラセボ群と比較して有意に減少した。このことから、被験食品の摂取により注意力(集中しないといけない作業において、多くの情報の中から、大切なものごとを見落とさず、素早く正確に気付ける力)が向上することが示された。
なお、被験食品と関連性のある有害事象は観察されなかった。

⑥科学的根拠の質
本試験は、健常な中高年(50歳以上75歳以下)を対象とした無作為化二重盲検プラセボ対照並行群間比較試験デザインで実施されており、また、記憶力や注意力を評価する試験として広くコンセンサスの得られた神経心理テストを採用していることから、当該製品の表示しようとする機能性に対する科学的根拠の質は十分であると判断した。