“難消化性オリゴ糖”マルトビオン酸ゼリー
届出番号 F654
商品名 “難消化性オリゴ糖”マルトビオン酸ゼリー
届出者名 サンエイ糖化株式会社
届出日 2020/11/24
変更日
撤回日
販売中 販売休止中
食品の区分 加工食品(その他)
機能性関与成分名 マルトビオン酸
表示しようとする機能性 本品には難消化性オリゴ糖「マルトビオン酸」が含まれています。マルトビオン酸には、食事に含まれる鉄・カルシウム・マグネシウムの吸収を促進する機能や、おなかの調子を整える機能があることが報告されています。
当該製品が想定する主な対象者 健常成人、お腹なの調子を整えたい方
一日当たりの摂取目安量 1本
一日当たりの摂取目安量当たりの機能性関与成分の含有量 機能性関与成分名:マルトビオン酸
含有量:1.4g
保存の方法 直射日光、高温・多湿を避けて保存してください。
摂取の方法 一日摂取目安量 1本 食事と一緒に、そのままお召し上がりください。
摂取をする上での注意事項 ●本品は、多量摂取により疾病が治癒したり、より健康が増進するものではありません。
●乳幼児の手の届かないところに保管してください。
●開封後はお早めにお召し上がりください。
●本品は難消化性の糖質であるため、摂り過ぎ、あるいは体質・体調により、おなかがゆるくなる可能性があります。1日の摂取目安量を守ってください。
調理又は保存の方法に関し特に注意を必要とするものにあっては当該注意事項
消費者庁URL https://www.fld.caa.go.jp/caaks/cssc02/?recordSeq=42010090110102

安全性に関する基本情報

安全性の評価方法

■安全性試験の実施により、十分な安全性を確認している。

当該製品の安全性に関する届出者の評価

【食経験の評価】
届出商品『“難消化性オリゴ糖”マルトビオン酸ゼリー』は、1日摂取量目安1包(10g)中に機能性関与成分のマルトビオン酸1.4g を含有している。マルトビオン酸は喫食実績が乏しいため、安全性試験により評価した。
【安全性試験】
<細菌を用いた復帰突然変異試験>
サルモネラ菌4菌株と大腸菌1菌株を用いて、マルトビオン酸Caの細菌における遺伝子突然変異誘発性を検討した結果、全5菌株において遺伝子突然変異誘発性を有さなかった。
<ラット単回投与毒性試験>
マルトビオン酸Caを雌雄ラット各5匹に14日間、単回強制経口投与したが、いずれのラットにも異常は認められなかった。
<ラット90日間反復投与毒性試験>
マルトビオン酸を主成分とするCa塩(粉あめ)を雌雄各10匹のラットに90日間投与した結果、各投与群の雄雌ともに被験物質投与に関連した毒性変化は認められなかった。
<ヒト過剰摂取試験>
マルトビオン酸を主成分とするCa塩(粉あめ)を1日24 g(マルトビオン酸として15.5g)を健常な日本人成人男女21名(男性11名、女性10名)に4週間継続して摂取させたオープン試験を行った結果、身体測定・理学検査、末梢血液検査、尿検査、自覚症状、医師による内科的検査において、当該製品によると考えられる臨床上問題となる変動・有害事象は認められなかった。
<ヒト長期摂取試験>
マルトビオン酸を主成分とするCa塩(粉あめ)を閉経後の女性34名(2群:1群17名)に1日8g(マルトビオン酸として4.82g)、24週間継続して摂取する二重盲検並行群間比較試験を行った結果、身体測定・理学検査、尿検査、簡易尿検査、末梢血液検査、自覚症状及び医師診察により臨床上問題となる所見は被験食品の両試験群に認められなかった。
マルトビオン酸を主成分とする水あめ(シロップ)を閉経後の女性34名(2群:1群17名)に1日7g(マルトビオン酸として2.82g)、24週間継続して摂取する二重盲検並行群間比較試験を行った結果、身体測定・理学検査、尿検査、簡易尿検査、末梢血液検査、自覚症状及び医師診察により臨床上問題となる所見は被験食品の両試験群に認められなかった。
以上より、関与成分であるマルトビオン酸および本届出製品は摂取目安量を守り適切に摂取する場合、安全性に問題はないと判断した。

機能性に関する基本情報

機能性の評価方法

■最終製品ではなく、機能性関与成分に関する研究レビューで、機能性を評価している。

当該製品の機能性に関する届出者の評価

≪1-1.標題≫
「マルトビオン酸」のミネラル吸収増進に関する研究レビュー
≪1-2.目的≫
健常成人に対して、マルトビオン酸の摂取が、食事に含まれるミネラル成分の吸収を増進するかを検証することを目的とした。
≪1-3.背景≫
マルトビオン酸は分子内に複数の水酸基と一個のカルボキシ基を有しており、Caなどのミネラル塩の可溶化安定性に優れた性質を持つ難消化性の二糖類である。ラットを用いた試験では、マルトビオン酸は、腸管内で分解されることなく、Caなどのミネラル塩の可溶化状態を保ち、腸管からの吸収を促進することで、Caの体内吸収率を増進させる働きを持つことが報告されている。今回、健常成人が食事と一緒にマルトビオン酸を摂取した際の食事に含まれるミネラル成分の吸収増進効果について評価した。
≪1-4.レビュー≫
健常成人を対象にマルトビオン酸を含む食品の摂取が、プラセボと比較して、食事に含まれるミネラル成分(Ca、Mg、Fe)の腸からの吸収を増進するかを検証した研究を検索した。国内外の文献データベース等を用いて、2020年4月30日に検索を行った結果、条件を満たした文献は2報であった。2報はいずれも査読付き論文で、ランダム化二重盲検プラセボ対照クロスオーバー試験であった。
≪1-5.結果≫
マルトビオン酸0.81 gを食事と一緒に単回摂取することで、腸管吸収の指標となる尿中ミネラル(Ca、Mg、Fe)量が8時間後まで有意に増加し、腸管からのミネラル成分の吸収が増進される効果が認められた。また、採用論文において、試験食品が原因と思われる有害事象は確認されなかった。
≪1-6.科学的根拠の質≫
本試験は、無作為化二重盲検クロスオーバー比較試験であり、バイアスが排除された信頼性の高い試験が実施されたものだと判断できるも、本研究レビューで採用されたRCT 研究2件の内1件では傾向差であり有意な結果となっていないことから、本研究レビューに関連する今後の研究動向については、継続的な検証が必要であると考えられた。

≪2-1.標題≫
「マルトビオン酸」の便通改善に関する研究レビュー
≪2-2.目的≫
便秘傾向の健常成人を対象にマルトビオン酸を含む食品の摂取が、便通改善を示すかを検証することを目的とした。
≪2-3.背景≫
マルトビオン酸は難消化性のオリゴ糖であり、動物試験等において、腸内環境改善効果に関する結果が報告されている。今回、健常成人女性がマルトビオン酸を摂取した際の便通改善を評価した。
≪2-4.レビュー≫
便秘傾向の健常成人を対象にマルトビオン酸を含む食品の摂取が、プラセボと比較して、便通改善を示すかを検証した研究を検索した。国内外の文献データベース等を用いて、2020年10月2日に検索を行った結果、条件を満たしたRCT 研究は3件であった。3件はいずれも査読付き論文で、ランダム化二重盲検プラセボ対照クロスオーバー試験であった。
≪2-5.結果≫
本研究レビューで採用されたRCT 研究3件はいずれも日本で実施され、便秘傾向の健常成人女性に対して、1日あたりマルトビオン酸0.8~2.42gを含む食品を継続摂取することで、排便日数や排便量、日本語版便秘評価尺度やブリストスケールなどの便秘の自覚症状に関して、有意な改善が認められた。
≪2-6.科学的根拠の質≫
本研究レビューで採用されたRCT 研究は、いずれも日本人を対象としたランダム化二重盲検プラセボ対照試験であり、便秘の自覚症状の改善に関して一貫性があることから信頼性は高いと考えられる。しかし、RCT 研究3件とも対象者が女性のみであった。便秘に関するメカニズムは、男女において差異はないと考えられることから、男性への外挿も可能であると判断したが、今後更なるエビデンスの蓄積が望まれる。