メタバリアＳ（エス）(B218)

安全性に関する基本情報

安全性の評価方法

■喫食実績の評価により、十分な安全性を確認している。

当該製品の安全性に関する届出者の評価

富士フイルム株式会社は、サラシア由来サラシノールを1日目安1.0 mg含有する錠剤型サプリメントを平成19年10月から継続販売しており、累計62万個以上を出荷しています。摂取集団は日本人の健常成人で、今までに重篤な有害事象は発生していません。

機能性に関する基本情報

機能性の評価方法

■最終製品を用いたヒト試験（ヒトを対象とした試験）により、機能性を評価している。
■最終製品ではなく、機能性関与成分に関する研究レビューで、機能性を評価している。

当該製品の機能性に関する届出者の評価

[糖の吸収を抑える機能性]（研究レビュー）
標題：商品「メタバリアS（エス）」に含有する機能性関与成分サラシア由来サラシノールの糖の吸収を抑制することによる食後血糖値上昇抑制作用に関する研究レビュー
目的：この研究レビュー（公開済みの研究報告を検索、整理し、評価した報告）では、サラシアエキス（機能性関与成分：サラシア由来サラシノール）を含む食品の、糖の吸収を抑制し食後血糖値の上昇を抑える作用を、健常者（未成年者、妊産婦、授乳婦は除く）を対象とし、文献情報に基づき検証することを目的としました。検証には、サラシアエキスを含む食品を摂取する群とサラシアエキスを含まない食品を摂取する群を比較している文献を用いました。
背景：サラシアは、インド、タイなどで古くから健康維持のために食されている植物です。そのエキスの糖の吸収を抑え、食後血糖値の上昇を緩やかにする作用に関しては、国内外でいくつか文献はありますが、健常者に絞って総合的に研究報告を評価したレビューはありませんでした。
レビュー対象とした研究の特性：空腹時血糖値が正常域の健康な成人男女を対象に、データベース開設あるいは搭載されている最初の時点から検索日までを対象の検索期間とし、2015年 3月 9日～14日にデータベースによる検索を行いました。最終的に評価した文献数は 2 報で、事実を示す可能性が高いとされる研究デザイン（ランダム化比較試験）でした。なお、レビューに申告すべき利益相反はありません。
主な結果：2報の文献検証において、サラシアエキス（機能性関与成分：サラシア由来サラシノール 0.2 mg以上）を含む食品を摂取すると、糖の吸収を抑制することにより食後血糖値上昇が抑えられることがわかりました。作用としては、糖を体内に吸収しやすい形に分解するα-グルコシダーゼという酵素の働きをサラシア由来サラシノールが阻害するためだと考えられます。有害事象はありませんでした。
科学的根拠の質：この研究レビューには、いくつかの限界もあります。国内外の文献データベースを使用しましたが、英語と日本語のみがキーワードの検索であり他言語で書かれている文献がないとは言い切れません。また、レビューでは全てに共通しますが、参加者の収集自体に何らかのバイアス（偏り）があった可能性もあります。さらに2報という限定された研究で、かつそれらの研究方法が異なっている中での吟味であったため、研究間のバラつきや精確さを評価するのが難しい面もありました。しかし、現時点において後発の研究によって結果が大きく変更される可能性は低いと考えました。

[腸内のビフィズス菌を増やして、腸内環境を整える機能性]（最終製品を用いた臨床試験）
標題：サラシア由来サラシノール含有錠剤摂取が日本人健常成人の腸内環境に及ぼす効果について
目的：この臨床試験では、日本人の健常成人を対象に、サラシアエキス（機能性関与成分：サラシア由来サラシノール）を含む食品を摂取させたグループと、サラシアエキスを含まない食品を摂取させたグループを比較することにより、腸内環境を改善する（ビフィズス菌を増やす）効果があるかどうかを調べました。
背景：腸内環境や腸内細菌叢（腸内フローラ）の乱れは、身体の様々な部位の不調と関連するだけではなく、腹部状態の悪化はQOL低下につながります。そこで、日本人健常成人を対象に、サラシア由来サラシノール含有食品を摂取することにより、腸内環境を改善する（ビフィズス菌を増やす）効果があるかどうか検証を行いました。
方法：健康な成人男性30名を、サラシア由来サラシノールを１日あたり1.0 mg含む食品を摂取するグループ（15名）と、サラシア由来サラシノールを含まない食品を摂取する群（15名）に分け、４週間毎日摂取しました。２種類の食品は見分けがつかないようにし、食品にサラシア由来サラシノールが含まれているかどうかわからないようにしました。摂取前と摂取４週間後の腸内細菌を測定し、結果に統計的な差があるかどうかを検証しました。
主な結果：統計学的なデータ評価において、食品摂取４週間後のビフィズス菌の存在比率は、サラシア由来サラシノールを含む食品を摂取した群で、サラシア由来サラシノールを含まない食品を摂取した群に比べ、増加がみられました。また、試験においては血液検査やアンケートによる調査を実施しましたが、身体の不調などの有害な作用は確認されず、サラシア由来サラシノールを含む食品は安全性が高いことがわかりました。
科学的根拠の質：今回の臨床試験は、事実を示す可能性が高いとされる研究デザイン（ランダム化比較試験）により行われた試験であるため、サラシア由来サラシノールを含む食品の摂取によるビフィズス菌を増やして、腸内環境を整える機能の信頼性は高く、科学的根拠の質は十分であると考えました。本試験における費用は富士フイルム株式会社が負担しました。その他に特筆すべき利益相反はありません。
（構造化抄録）