届出番号 | E533 |
商品名 | パンケーキ大麦パウダー |
届出者名 | 株式会社山清 |
届出日 | 2019/11/14 |
変更日 | – |
撤回日 | – |
販売中 | 販売休止中 |
食品の区分 | 加工食品(その他) |
機能性関与成分名 | 大麦β-グルカン |
表示しようとする機能性 | 本品には大麦β-グルカンが含まれます。大麦β-グルカンには、食後血糖値の上昇をおだやかにする機能があることが報告されています。また、おなかの調子を整える機能があることがあることが報告されています。 |
当該製品が想定する主な対象者 | 食後血糖値の上昇が気になる成人健常者/おなかの調子を整えたい成人健常者 |
一日当たりの摂取目安量 | お食事として一日1回35gを目安にパンケーキ等に加工してお召し上がりください。 |
一日当たりの摂取目安量当たりの機能性関与成分の含有量 | 機能性関与成分名:大麦β-グルカン 含有量:3g |
保存の方法 | 直射日光や高温多湿を避け常温で保存してください |
摂取の方法 | 一日当たりの摂取目安量とともに表示 |
摂取をする上での注意事項 | 多量に摂取することにより、体調によってはおなかがゆるくなることがあります。一日当たりの摂取目安量を守ってください。 |
調理又は保存の方法に関し特に注意を必要とするものにあっては当該注意事項 | 無 |
消費者庁URL | https://www.fld.caa.go.jp/caaks/cssc02/?recordSeq=41911130060100 |
安全性に関する基本情報
安全性の評価方法
■既存情報による食経験の評価により、十分な安全性を確認している。
当該製品の安全性に関する届出者の評価
当該製品は、大麦を焙煎して香味豊かに加工したものを微粉砕した製品で、機能性関与成分である大麦β-グルカンが、一日摂取目安量当たり3g含有するその他の加工食品です。大麦は、麦ごはんとして食べられてきており、大麦粉も様々な加工食品の原料として利用されております。
我が国における大麦(はだか麦を含む。)の消費量に関する公表資料(食糧庁並びに農林水産省「食料需給表1)」)によれば、昭和26年度には、1人1日当たり58.5gの喫食実績があり、近年の喫食実績は減少しているものの、昭和26年には多くの喫食経験があります。
大麦β-グルカン含有量については、平成26年12月に全国精麦工業協同組合連合会が行った大麦・はだか麦30点(とう精歩留60%)の第三者機関による分析の結果では、平均4.1%であり、昭和26年当時、全国民平均1日当たり約2.4gの大麦β-グルカンを摂取していたことが推定されます。なお、全国民の平均値であることから、身体活動レベルの高い方は、3gを超えて大麦β-グルカンを摂取していたと考えられます。
法務省行政事業レビューにおける矯正施設の「被収容者生活経費」に係る参考資料(法務省矯正局)3)によると、男性の1日当たりの大麦の給与量は105~150gと報告されています。精麦の重量が炊飯時の吸水等により2倍に増加するとして、1日当たり53~75gの精麦を喫食していることになります。これを大麦β-グルカン摂取量に置き換えると1日当たり2.2~3.1gの喫食経験があることになり、1日150gを給与されている被収容者は、3gを超えて大麦β-グルカンを摂取していることとなります。
大麦β-グルカン含有製品については、①麦飯用、②大麦粉、β-グルカン濃縮大麦粉、③β-グルカン抽出物、④β-グルカン加工品、⑤①~③を利用した加工食品と多岐に渡っており、②大麦粉の販売実績は、販売年数:40年間、数量:200トン2)となっています。
上記により、大麦及び大麦β-グルカンには十分な喫食実績があり、重篤な健康被害の報告もないため、当該当製品の安全性に問題はないと考えます。
1)農林水産省「食料需給表」
2)公益財団法人日本健康・栄養食品協会
平成24年度「食品の機能性評価事業」結果報告
3) 法務省矯正局
法務省行政事業レビューにおける矯正施設の「被収容者生活経費」に係る参考資料
機能性に関する基本情報
機能性の評価方法
■最終製品ではなく、機能性関与成分に関する研究レビューで、機能性を評価している。
当該製品の機能性に関する届出者の評価
当該製品については、大麦β-グルカンによる食後血糖の上昇抑制機能およびおなかの調子を整える機能に関する研究レビューは次のとおりです。
① 食後の血糖値の上昇をおだやかにする機能
【標題】
大麦β-グルカンによる食後血糖の上昇抑制機能に関する研究レビュー
【目的】
大麦β-グルカンの食後血糖の上昇を抑制する機能に関して、健常者を対象とした論文を評価することを目的としました。
【背景】
大麦は古くから栽培され食用に供されてきた作物であり、今日に至るまで一般的な主食などとして、あるいは味噌、ビール、焼酎、麦茶などの加工食品の原料として用いられています。最近、大麦に含まれる水溶性食物繊維である大麦β-グルカンが各種機能性を有する物質として注目されています。食後の血糖の急激な上昇を抑制するとする文献も報告されています。しかし、これらの論文を評価した研究レビューは報告されていません。
【レビュー対象とした研究の特性】
英語及び日本語の文献データベース3種類(PubMed、The Cochrane Library、JDreamⅢ)を用いて、目的に合致した文献を検索しました。採用した5報の試験デザインはすべてRCT試験であり、いずれの文献も対象者は成人健常者であり、大麦β-グルカンの素材としては抽出物や濃縮物ではなく、大麦穀粒や大麦粉でありました。
【主な結果】
この5報のうち2報が日本人を対象とした文献であり、他はイタリア2報、スウェーデン1報でありました。食後血糖の上昇抑制効果の指標である食後血糖のピーク値と食後血糖の上昇曲線下面積(AUC)値の二つの値について評価を行ったところ、4報においては両指標で有効性が確認され、1報においては食後血糖のピーク値において有意な低下が報告されていました。両指標において有効性が確認された大麦β-グルカン摂取量は1.055g~11.7gでありました。このうち、日本人については大麦β-グルカン摂取量は1.055g~1.8gでありました。さらに、食品形態等を考慮すると1食当たり1.8g以上の大麦β-グルカンを含有すれば食後血糖の上昇が抑制されると結論付けました。
【科学的根拠の質】
採用した5報の試験デザインはすべてRCT試験であり、いずれの文献も査読付文献であることから研究の質は高いと判断しました。バイアス・リスクは中程度でありましたが、今回の結果に与える影響は小さいと判断しました。
② おなかの調子を整える機能
【標題】
大麦β-グルカンによる腸内環境の改善の機能性に関する研究レビュー
【目的】
大麦β-グルカンのおなかの調子を整える機能に関して、健常者を対象とした論文を評価することを目的としました。
【背景】
大麦は古くから栽培され食用に供されてきた作物であります。最近、大麦に含まれるβ-グルカンがおなかの調子を整えるとする文献も報告されています。しかし、「機能性表示食品の届出等に関するガイドライン」に合致した研究レビューは報告されていませんでした。
【レビュー対象とした研究の特性】
英語及び日本語の文献データベース3種類(PubMed、Cochrane Library、JDreamⅢ)を用いて、目的に合致した文献を検索しました。採用した7報の試験デザインはすべてRCT試験であり、いずれの文献も対象者は成人健常者であり、大麦β-グルカンの素材としては抽出物や濃縮物ではなく、大麦穀粒や大麦粉でありました。
【主な結果】
研究レビューの結果、目的に合致するRCT文献が7報採用されました。この7報すべてが外国で行われ日本人を対象とした文献はありませんでした。しかし、大麦β-グルカンの化学的特性がおなかの調子を整える作用機序にかかわっていると考えられることから、その結果の日本人への外挿性については問題ないと考えました。
採用文献7報のおなかの調子を整える機能の評価指標である、短鎖脂肪酸、呼気中の水素、グルカゴン様ペプチド-2(GLP-2)、糞便関連について評価しました。大麦β-グルカンを含む試験食において、短鎖脂肪酸に関しては4報中3報で、水素に関しては5報すべてで有意な増加が確認されました。GLP-2についても有意な増加、糞便に関しては重量増加、pH低下について有意でありおなかの調子を整える機能が明らかでありました。これらいずれかの指標において有効な大麦β-グルカン含有量は2.9gから23.4gであったことから、1食当たり2.9g以上の大麦β-グルカンを含有すればおなかの調子を整える機能があると結論付けました。
【科学的根拠の質】
採用した7報の試験デザインはすべてRCT試験であり、いずれの文献も査読付文献であることから研究の質は高いと判断しました。バイアス・リスクは中と評価し、エビデンスの強さを“中”と判断しましたので、今回の結果に与える影響は小さいと判断しました。
(構造化抄録)