届出番号 | B479 |
商品名 | ぱぱゼリーA ピーチ味 |
届出者名 | 伊那食品工業株式会社 |
届出日 | 2017/01/26 |
変更日 | 2019/04/03 |
撤回日 | 2019/04/19 |
販売中 | 販売休止中 |
食品の区分 | 加工食品(その他) |
機能性関与成分名 | 難消化性デキストリン(食物繊維) |
表示しようとする機能性 | 本品には難消化性デキストリン(食物繊維)が含まれます。難消化性デキストリン(食物繊維)には、食事から摂取した糖や脂肪の吸収を抑えることで、食後の血糖値や血中中性脂肪の上昇を抑える機能があることが報告されています。食後の血中中性脂肪が気になる方、食後の血糖値が気になる方に適した食品です。 |
当該製品が想定する主な対象者 | 健常人。特に食後の血中中性脂肪が気になる方、食後の血糖値が気になる方。 |
一日当たりの摂取目安量 | 1個(180g) |
一日当たりの摂取目安量当たりの機能性関与成分の含有量 | 機能性関与成分名:難消化性デキストリン(食物繊維) 含有量:5g |
保存の方法 | 直射日光・高温多湿の場所を避け、冷暗所に保存 |
摂取の方法 | お食事の際にお召し上がりください。 |
摂取をする上での注意事項 | 一度に多量に摂ると、体質によってお腹がゆるくなる場合があります。 |
調理又は保存の方法に関し特に注意を必要とするものにあっては当該注意事項 | 無 |
消費者庁URL | https://www.fld.caa.go.jp/caaks/cssc02/?recordSeq=41904190140401 |
安全性に関する基本情報
安全性の評価方法
■既存情報による食経験の評価により、十分な安全性を確認している。
当該製品の安全性に関する届出者の評価
難消化性デキストリンはトウモロコシでん粉由来の水溶性食物繊維であるため、原料としては食経験があると考えられる。重篤な有害事例は報告されていない。また、特定保健用食品の関与成分として使用されており、2015年10月で392品目が許可取得し、トクホ全体の約33%に相当する。許可品目の食品形態は清涼飲料水、即席みそ汁(スープ)、米菓、ソーセージ、粉末、ゼリー、かまぼこ、発酵乳、パン、米飯、豆腐など多様な食品形態がある。特定保健用食品の関与成分である難消化性デキストリンはすべて松谷化学工業㈱社製であり、本届出食品の関与成分と同一であることから、上記情報で評価が可能であると判断した。
また、国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所「健康食品」の安全性・有効性情報では難消化性デキストリンの健康被害に関する情報はなかった。ただし、難消化性デキストリン5 gの約7倍量に相当する量を摂取した場合には下痢症状を起こす可能性があることが報告されているため、「一度に多量に摂ると、体質によってお腹がゆるくなる場合があります。」を摂取上の注意として表示することとする。
以上のことから、難消化性デキストリンはこれまでに十分な食経験があり、重大な健康被害の報告もないため、難消化性デキストリンの安全性に関しては問題ないと判断する。
機能性に関する基本情報
機能性の評価方法
■最終製品ではなく、機能性関与成分に関する研究レビューで、機能性を評価している。
当該製品の機能性に関する届出者の評価
【標題】
・難消化性デキストリンを用いた健常成人に対する食後血糖値の上昇抑制作用
・難消化性デキストリンを用いた健常成人および境界域の成人に対する食後血中中性脂肪値の上昇抑制作用
に関するシステマティックレビュー(メタアナリシス)
【目的】
健常成人および境界域の成人に対して難消化性デキストリンを摂取することにより、食後血糖値の上昇抑制作用または食後血中中性脂肪値の上昇抑制作用が見られるかを確認すること。
【背景】
現在、食生活の欧米化や慢性的な運動不足などにより、我が国におけるメタボリックシンドロームをはじめとした生活習慣病の患者数が増加している。難消化性デキストリンは、平成27年9月4日時点で387品目の特定保健用食品に使用されており、「食後血糖値の上昇を抑制する」といった表示内容の許可を受けた特定保健用食品は190品目、また「食後の血中中性脂肪値の上昇を抑制する」といった表示内容の許可を受けた特定保健用食品は16品目となっている。そこで、難消化性デキストリンを用いた健常成人および境界域の成人に対する、食後血糖値の上昇抑制作用または食後血中中性脂肪値の上昇抑制に関するシステマティックレビュー(メタアナリシス)を実施した。
【レビュー対象とした研究の特性】
PubMed、Cochrane Library、医中誌Web、CiNii Articles の4つの電子データベースを使用し、健常成人および境界域の成人を対象に、難消化性デキストリンを用いて食後血糖値の上昇抑制作用または食後血中中性脂肪値の上昇抑制作用について調査したランダム化比較試験(RCT)を収集した。各RCT論文の質の評価を行い、難消化性デキストリン摂取群と対照群の差のデータを統合した。統合の手法は、Random effect modelであるDerSimonian-Laired法を用いた。
【主な結果】
「食後血糖値の上昇抑制」は43報、「食後血中中性脂肪値の上昇抑制」は9報のRCT論文が抽出された。統計解析の結果、対照群と比較して難消化性デキストリン摂取群が有意に食後血糖値を低下させる、または食後中性脂肪値を有意に低下させることが認められた。さらに難消化性デキストリン(食物繊維として)5gを摂取することによって、食後血糖値の上昇を抑制する作用および食後血中中性脂肪値の上昇を抑制する作用が期待できることが示された。
【科学的根拠の質】
食後血糖値の上昇抑制作用に関して、公表バイアスは、Trim & Fill methodにより「食後血糖値(30分)」で7研究、「食後血糖値(60分)」で3研究、「食後血糖値の濃度曲線下面積(AUC0-120min)」で2研究が追加されたが、統合効果は有意のままであった。また、Fail-Safe Nは、「食後血糖値(30分)」は1,125報、「食後血糖値(60分)」は235報、「食後血糖値の濃度曲線下面積(AUC0-120min)」は221報であった。つまり効果のない未公表の研究が前述した報数存在しない限り、難消化性デキストリンの食後血糖値の上昇抑制作用は有意であることから、公表バイアスによる影響は高くないことが示唆された。
食後血中中性脂肪値の上昇抑制作用に関して、公表バイアスは Trim & Fill methodにより「食後血中中性脂肪値(2時間)」で1研究、「食後血中中性脂肪値(3時間)」で1研究、「食後血中中性脂肪値(4時間)」で1研究、「食後血中中性脂肪値の濃度曲線下面積(AUC0-6h)」で2研究、「⊿食後血中中性脂肪値(2時間)」で3研究、「⊿食後血中中性脂肪値(3時間)」で2研究、「⊿食後血中中性脂肪値(4時間)」で2研究、「⊿食後血中中性脂肪値の濃度曲線下面積(AUC0-6h)」で3研究が追加されたが、統合効果は有意であった。また、Fail-Safe Nは、「食後血中中性脂肪値(2時間)」で11報、「食後血中中性脂肪値(3時間)」で7報、「食後血中中性脂肪値(4時間)」で8報、「食後血中中性脂肪値の濃度曲線下面積(AUC0-6h)」で6報、「⊿食後血中中性脂肪値(2時間)」で15報、「⊿食後血中中性脂肪値(3時間)」で10報、「⊿食後血中中性脂肪値(4時間)」で11報、「⊿食後血中中性脂肪値の濃度曲線下面積(AUC0-6h)」で14報であった。つまり、効果のない未公表の研究が前述した報数存在しない限り、難消化性デキストリンの食後血中中性脂肪値の上昇抑制作用は有意であることから、公表バイアスによる影響は高くないことが示唆された。なお、本レビューの採用基準は空腹時血中中性脂肪値が200mg/dL未満の成人とした。採用論文9報について確認したところ全ての論文に空腹時血中中性脂肪値が150~200mg/dLの者が含まれていた。そこで、9報のうち原データを確認できる論文1報(J-8:総被験者数12名)について健常成人(空腹時血中中性脂肪値150mg/dL未満:10名)のみで再度追加的解析を行い、別途定性評価を行った。その結果、難消化性デキストリン摂取群は対照群と比較して食後1、2、3時間の血中中性脂肪値の実測値および変化量が有意に低値を示した(いずれもP<0.05)。また、食後血中中性脂肪値の濃度曲線下面積(AUC0-6h)においても有意差が認められた(P<0.05)。つまり、健常成人においても本レビューの結果に肯定的であったことから、科学的根拠があると判断した。
本システマティックレビューにより、難消化性デキストリンは食後血糖値の上昇抑制作用および食後中性脂肪値の上昇抑制作用を有することが確認された。本システマティックレビューの結果は、本品の機能性を支持するものと考えられる。