ディライト ライフ ファイバー コーヒー
届出番号 H612
商品名 ディライト ライフ ファイバー コーヒー
届出者名 テスマジャパン株式会社
届出日 2022/10/07
変更日
撤回日
販売中 販売休止中
食品の区分 加工食品(その他)
機能性関与成分名 イヌリン
表示しようとする機能性 本品にはイヌリンが含まれます。イヌリンは、腸内のビフィズス菌による発酵・増殖に利用され、腸内フローラが良好になることで、便秘傾向者において排便回数・排便量を増やし、お腹の調子を整えることが報告されています。 また、イヌリンは食後の血糖値の上昇を緩やかにすることが報告されています。
当該製品が想定する主な対象者 便秘気味の健常者で腸内環境が気になる方 血糖値が高めの健常者で(食後の)血糖値上昇が気になる方
一日当たりの摂取目安量 9.0g
一日当たりの摂取目安量当たりの機能性関与成分の含有量 機能性関与成分名:イヌリン
含有量:4.5g
保存の方法 直射日光・高温多湿を避けて保存してください。
摂取の方法 1日2回、食事とともに1回1本(4.5g)を約100mlのお湯または水に溶かしてお飲みください。
摂取をする上での注意事項 多量に摂取することで、より健康が増進するものではありません。一日摂取目安量を守ってください。摂り過ぎあるいは体質・体調によりおなかがゆるくなることがあります。
調理又は保存の方法に関し特に注意を必要とするものにあっては当該注意事項 溶かした後はお早めにお飲みください。
消費者庁URL https://www.fld.caa.go.jp/caaks/cssc02/?recordSeq=42210060770100

安全性に関する基本情報

安全性の評価方法

■既存情報による食経験の評価により、十分な安全性を確認している。
■既存情報による安全性試験結果の評価により、十分な安全性を確認している。

当該製品の安全性に関する届出者の評価

本届出食品は、一日摂取目安量当たり機能性関与成分であるイヌリンを4.5g含む加工食品(粉末清涼飲料)である。
本届出食品の機能性関与成分であるイヌリンの安全性について、以下①~③のような情報とイヌリンの食経験・原材料として用いたイヌリン製品の販売実績をふまえ、1日にイヌリン4.5gを含む本届出食品9.0gを摂取することは安全性に問題がないと判断した。

①イヌリンの国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所の「健康食品」に関するデータベースに短期間、適切に用いたときの安全性が示唆され、8~14 g/日を8週間まで摂取する場合には安全とされている

②イヌリンは米国医薬品食品局(FDA)でGRAS(一般に安全と認められる食品)認証を取得しており(GRAS認定No.118)、この中で臨床試験の結果として、健常人による毎日40-70gのイヌリン摂取であれば、重篤な副作用が見られないと結論付けられている

③腸内で発酵されることに伴い腸内にガスがたまるという報告があるが、臨床的な関連性は否定されている

イヌリンの食経験と原材料であるイヌリン製品の販売実績について
イヌリンはチコリ、ごぼう、菊芋、ねぎ、にんにく、アーティチョーク、ヤーコンといった野菜の根や茎、葉、種などに多く含まれ、古くから日本および海外で野菜として、またそれらを加工した飲料として広く摂取されている食物である。なかでも、イヌリンの含有量が多いチコリはヨーロッパ原産であり、16世紀から相当量が喫食されてきた。
本製品に用いたイヌリン製品はオランダのSensus社で製造される製品と同等品であるが、この同等品はヨーロッパを初めとする全世界でおよそ25年間販売され、2018年9月現在までに、総販売量は数十万トン以上に達する。また同等のチコリ由来のイヌリンは全世界の製造販売が100万トンに達するとされているが、健康被害は報告されていない。

医薬品との相互作用に関する評価
イヌリンはカルシウムなどのミネラルの吸収を促進することが確認されているが、「日本人の食事摂取基準」(2015年度版)に定める摂取推奨量や耐容上限量から考え、イヌリンとカルシウムやマグネシウムといったミネラルの同時摂取によって、ミネラルの吸収が促進されたとしても、過剰摂取に至る可能性が極めて低いと結論付けた。

機能性に関する基本情報

機能性の評価方法

■最終製品ではなく、機能性関与成分に関する研究レビューで、機能性を評価している。

当該製品の機能性に関する届出者の評価

1.整腸について
(ア)標題
イヌリンを含む本製品の整腸効果について
(イ)目的
イヌリンを含む本製品の摂取が便通におよぼす影響、糞便中の有用短鎖脂肪酸含有量、腸内フローラへの影響について検討した。
(ウ)背景
便秘は健康な人にも広く見られる胃腸機能障害のひとつであり、さまざまな生活習慣病との関係も指摘されている。
(エ)レビュー対象とした研究の特性
検索日は2018 年5月22日および5月23日、検索対象期間は掲載開始日から検索日までに公表された論文を検索対象とした。
対象集団の特性は健常な成人男女、最終的に評価した論文数は33報、研究デザインはイヌリンを含む食品を摂取させ、プラセボ食品を摂取させた群、無介入のコントロール群、または介入前と比較し、糞便中のビフィズス菌量または排便回数、排便量を評価している臨床試験研究報告とした。
利益相反情報に関しては、今回の研究レビューは第三者機関に実施を依頼し、当該機関には実施費用を支払った上で実施されたものである。
(オ)主な結果
介入期間は 7-30 日間の試験において、33 報中 23 報で糞便中のビフィズス菌量を評価しており、22 報で有意な増加がみられた。また、 33 報中 20 報で排便回数を評価しており、12 報で有意に増加していた。さらに、12 報で排便量を評価しており、5 報で有意に増加していた。便秘傾向者における結果に限ると、排便回数は 10 報中 9 報で、排便量は 6 報中 5 報で有意な改善が見られた。
このことから、本製品の摂取により、腸内細菌の中で有用菌として知られるビフィズス菌の増加を促し、排便回数、排便量の増加、改善につながることが示唆された。
(カ)科学的根拠の質
研究の限界:サンプル数が多く、また結果の一致度も高かったため、定性的な議論で十分であると判断し、メタアナリシスを行わなかった。そのため出版バイアス等の定量性については本研究レビューでは議論できない。本研究レビューには、採用論文の一部にランダム化や盲検化がなされていないなどバイアスリスクが高いものがあることや、メタアナリシスを行っていないため出版バイアスの議論ができていないことなど、いくつかの限界がある。しかしながら、採用論文の数が多くトータルでのサンプル数が十分に多いこと、各アウトカムでの結果の一致度が高かったことを総合的に考慮すると、本研究レビューの結論に対する科学的根拠は充分と考えられる。

2.食後血糖値について
(ア)標題
イヌリンによる食後血糖値上昇を緩やかにする作用に関する定性的研究レビュー
(イ)目的
「イヌリンを含む食品を疾病に罹患していない者または空腹時血糖値が境界型の者が経口摂取することにより、食後血糖値の上昇を緩やかにするか」を検証するため研究レビューを実施する。
(ウ)背景
イヌリンは、自然界では、チコリやゴボウ、玉葱等に多く含まれている水溶性食物繊維の一種、果糖の重合体(フルクタン)の一種である。デンプンと異なりヒトの消化器では分解不能で大腸の腸内細菌叢によってはじめて代謝されるため、栄養成分表示では糖質ではなく食物繊維として扱われる。血糖に直接的に作用することはないが、食後の血糖濃度上昇を抑制することに加え、腸内細菌による代謝産物がインスリン感受性を向上させることにより、糖尿病患者の血糖値を適切な水準に調節することが報告されている。
イヌリンの単回経口摂取による食後血糖値の上昇抑制作用については多数論文化されているが、健常者のみを対象としたイヌリンの当該効果に関する研究レビューの報告はまだ少ない。
(エ)レビュー対象とした研究の特性
「医中誌」「JDreamIII」「PubMed」「The Cochrane Library」を用いて論文検索を行った。対象(P)が疾病に罹患していない者(未成年者、妊産婦、授乳婦は除く)、または空腹時血糖値または 75 g OGTTが境界型の者、または食後血糖値が高めの者、介入(I)がイヌリンの経口摂取(食品形態は問わない)、アウトカム(O)が食後血糖値の上昇を緩やかにするかとし、臨床試験文献を収集し、イヌリンの単回経口摂取は食後血糖値の上昇を緩やかにするかを検討した。
(オ)主な結果
557報の文献から選択・除外基準により文献の選抜を行った結果、最終的に最終製品を用いた 7 報の文献を採用した。この文献は、5 報が外国で行われた試験、2 報が日本で行われた試験であった。
本研究レビューの結果、評価した 7 報中 5 報で、境界型を含む疾病に罹患していない健常な成人がイヌリンを摂取(イヌリンとして 0.75 ~ 21.6 g/日)することにより、食後血糖値の上昇の有意な抑制が認められた。
イヌリンの単回経口摂取による食後血糖値上昇抑制作用の作用機序については、直接的な作用として、イヌリンには小腸におけるグルコースの吸収を抑制する作用のあることが報告されている。また、間接的な作用として、大腸においてイヌリンはビフィズス菌などの腸内細菌叢に利用され、代謝産物として短鎖脂肪酸などの有機酸を産生することが報告されている。さらに、短鎖脂肪酸は腸管上皮細胞に発現する L 細胞に作用し、GLP-1 の分泌を促進することで、すい臓β細胞からのインスリンの分泌を促進する結果、食後に上昇する血糖の臓器への取り込みが促進され、血糖値の上昇が抑制されたものと考えられる。
(カ)科学的根拠の質
今回の採用論文の中には二重盲検についての記述が無いものが存在したことから、バイアスリスクが上昇していることは否定できない。また、メタアナリシスを行っていないため、出版バイアスについて定量的に評価することはできていない。しかしながら、評価した論文 7 報のうち 5 報が肯定的であり、バイアスリスクや非直接性などにリスクが高いもの(-2)がないことから、エビデンスの強さを A 「効果の推定値に確信がある」とした。
イヌリンは、直接および代謝産物を介した間接的な作用によって食後血糖値の上昇を抑制したものと考えられる。本研究レビューにより、当該製品の表示しようとする機能性である「イヌリンには食後の血糖値の上昇を緩やかにする効果のあることが報告されています。」には十分な科学的根拠があると示すことができたと考える。