保健機能食品として、特定保健用食品(トクホ)や機能性表示食品がありますが、消費者はどのように捉えているのか、認知度はどのくらいあるのか、アンケート調査しました。
アンケート調査対象
対象人数:男女505人
年齢:20〜76歳
Q. 特定保健用食品がどんな食品のことなのか知っていますか?
内容をよく理解している :4.8%
何となく内容を知っている:49.5%
あまり内容はわからない :38.2%
全く内容はわからない :7.5%
制度の内容をよく理解している人は約5%であることが分かりました。また、多くの人は知らないわけではないが、詳しくないという状況でした。
Q. 機能性表示食品がどんな食品のことなのか知っていますか?
内容をよく理解している :4.4%
何となく内容を知っている:39.6%
あまり内容はわからない :42.0%
全く内容はわからない :14.1%
制度の内容をよく理解している人は5%弱であることが分かりました。また、多くの人は知らないわけではないが、詳しくないという状況でした。
Q. 同様の商品で「特定保健用食品」と「機能性表示食品」があった場合、どちらを選びますか?
特定保健用食品を選ぶ :34.7%
機能性表示食品を選ぶ :8.9%
どちらの食品であるかは関係ない:56.4%
アンケートでは特定保健用食品のほうが良いイメージを持つ方が多くなりました。
Q. 健康食品やサプリメントを買うときに、特定保健用食品や機能性表示食品であるかを気にしますか?
いつも確認する :3.0%
やや気にする :25.9%
あまり気にしない:47.1%
全く気にしない :24.0%
約7割程度の人は商品を買うときに、特定保健用食品や機能性表示食品であるかどうかをあまり気にしないことが分かりました。
Q. 健康食品やサプリメントを買うときに商品の広告やパッケージに書かれてある効果が本当かどうか疑問に思うことはありますか?
いつも本当かどうか気になる:29.5%
やや本当かどうか気になる :54.3%
あまり気にならない :11.1%
全く気にならない :5.1%
8割以上の人は効果として書かれていることが「本当かどうか怪しい」「嘘かもしれない」と思っていることが分かりました。一部の詐欺的な広告の影響なのか、全体的に信用が低くなっています。
Q. 健康食品やサプリメントを買うときに重視することは?
効果 :73.9%
価格 :73.9%
安全性 :45.3%
成分 :39.6%
メーカー:33.5%
信頼性 :28.7%
添加物 :19.8%
口コミ :19.0%
デザイン:3.0%
その他 :1.8%
効果や価格をもっとも重視していました。自分の求めている効果があるのか、価格は問題ない範囲なのかを重視していて、口コミはそこまで重視されていませんでした。
特定保健用食品(トクホ)と機能性表示食品の違い
特定保健用食品(トクホ)と機能性表示食品の違いについて解説します。
特定保健用食品 | 機能性表示食品 | |
届出 | あり | あり |
審査 | あり | なし |
費用目安 | 数千万円〜 | 数百万円〜 |
期間目安 | 研究も含めると数年以上 | 半年以上 |
まず、特定保健用食品は国の審査が行われますが、機能性表示食品は届出のみです。
費用は、機能性表示食品のほうが比較的安く済みます。システマティックレビューであれば、数百万円〜です。
期間は、機能性表示食品のほうが特定保健用食品よりも早く済みます。早ければ届出から1ヶ月程度で、消費者庁が公開する機能性表示食品の届出情報に反映されます。※研究レビューや届出書類作成には別途時間がかかります。
さらに、機能性表示食品は、効果の表現幅が広いため、多くの企業が取り組んでいます。
まとめ
機能性表示食品のほうが、投資金額が安く済み、時間もかからないので、特定保健用食品に取り組んでいない企業も多く取り組んでいます。制度開始から届出数は増え続け、機能性表示食品の市場規模は、健康食品市場でかなりの割合を占めるようになりました。
企業としてはメリットが多いため、今後も多数の商品が出てくるものと思われます。
消費者としては、国の審査が行われているものではないため、効果が確かなのか、自分で確認して選ぶ必要があります。
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