本当に効く?ダイエットサプリ5種類!超強力で激やせ?

ダイエットはいまやあらゆる世代の男女の関心事。やせて引き締まった体は、魅力的ですよね。

そして、「できれば簡単にすぐやせたい…」「一週間後までに5キロやせたい」なんて思っている人も多いはず。

ただ、ダイエットサプリにはどんなものがあって、どのように選ぶべきなのか知らない人も多いのではないでしょうか?本当の効果を知ってダイエットサプリメントを選ぶ時に役立ててください。

目次

ダイエットサプリメントの本当の効果

ダイエットサプリメントで表現できる効能効果には限界があります。「激やせ」「超強力」なんて言葉を見たら、要注意です。

YoutubeやSNSなどで「2週間で10キロやせた!」「トイレに行ったら脂がドバドバでた」「一ヶ月後には別人のように引き締まった体になった!」「飲むと脂肪が溶ける」なんて広告を見たことはありませんか?

残念ながら、これらはすべて本当の効果とは言えません。サプリメントを飲むだけで体重が一気に落ちたり、筋肉がついたりすることはないのです。

基本的にダイエットは、「適度な運動」+「食事制限」です。そしてダイエットサプリは、それらの補助的な位置づけとなります。海外製品だからといって大きく変わるわけではありません。海外製品には健康被害の出ているものもあるので、製造元などは要確認です。

ダイエットサプリにどんなものがあるのかを確認して、賢い商品の選び方を行っていきましょう。

ダイエットサプリメントの5種類

ストレッチ女性
ダイエット(Diet)とは、本来は、英語で「食習慣の意味」ですが、日本では主に減量や痩身をあらわす言葉として定着しています。減量や痩身といっても、そのメカニズムには色々な種類がありますので、それをアシストするサプリメントにも色々な種類のものがあります。

以下に代表的なダイエットサプリメントの種類をみていきましょう。

1. 脂肪燃焼系

脂肪燃焼系のサプリは、体脂肪の燃焼をサポートするものですが、そのメカズムによってさらに種類が分かれます。

(1)脂肪動員ホルモンの分泌を促すもの

人間の体は、有酸素運動をしたり、飢餓状態になると、エネルギーを必要します。すると、脳からエネルギー生成の指令が出ます。

人間のエネルギーは、脂肪酸が、筋肉で燃焼されることによってつくられますから、脳が、脂肪を分解するように指令を出すのです。このような指令が脳からだされると、脂肪動員ホルモン(アデポキネチックホルモン)が分泌されます。このホルモンにより、脂肪分解酵素であるリパーゼが活性化し、リパーゼのはたらきで、脂肪が分解されて、血液中に脂肪酸が、放出されます。そして、その放出された脂肪酸がエネルギーとなり燃焼されることになるのです。

そこで、脂肪動員ホルモンの分泌を促す成分を利用した脂肪燃焼サプリメントがあります。
脂肪動員ホルモンの分泌を促す成分として、代表的なものに、カプサイシンや、カフェインなどが挙げられます。

(2)褐色脂肪細胞の活性化を促進するもの

人間の脂肪の中には、脂肪を燃焼しエネルギーを生み出すのをサポートする褐色脂肪細胞というものがあります。
そこで、褐色脂肪細胞のはたらきを活性化させることにより、脂肪の燃焼を助けるタイプのサプリメントがあります。褐色脂肪細胞のはたらきを助ける成分としては、共役リノール酸などがあります。

(3)ミトコンドリアの活動をサポートするもの

さきほど、リパーゼの働きによって脂肪が脂肪酸に分解され、血液の中に放出されることは説明しました。分解された脂肪酸は、全身の細胞へと運ばれていきます。そして、脂肪を燃焼するのが、細胞の中のミトコンドリアという粒子なのです。

そこで、脂肪を燃焼させるミトコンドリアの活動をサポートするタイプのサプリメントがあります。このような働きをする成分としては、コエンザイムQ10やカテキンなどが挙げられます。

2. 糖質カット系

炭水化物は糖質から構成されています。糖質を摂取すると血糖値が上昇しますが、血糖値の上昇を抑えるために肝臓からインシュリンというホルモンが分泌されます。インシュリンの分泌が過剰になると、インシュリンは血中の糖質と結びついてこれを中性脂肪に変えてしまうのです。

これが、インシュリンが「肥満ホルモン」とも呼ばれるわけです。そこで、糖質を制限してインシュリンの分泌を抑えるというダイエットのメカニズムがあります。 血糖値の急な上昇を抑える成分として、ギムネマやファビノールがあります。

3. 脂質カット系

これは、脂肪燃焼系のサプリとは異なり、そもそもこれから摂取する脂肪の吸収を抑制、阻止することをねらうものです。脂質カット系のダイエットサプリの成分としては、脂肪を吸収して排出するキトサンや脂肪を乳化する働きのあるレシチンがあります。

4. 排出系

食べたものは、きちんと排出することを目指すダイエット方法もあります。便秘などでおなかがポッコリしている場合は直ちに効果のある方法といえるでしょう。腸内の環境をよくするための成分としては、乳酸菌や食物繊維などが挙げられます。

5. 食欲抑制系サプリ

そもそも食べなければ摂取カロリーが減るので太らないというところに着目して、食欲自体を抑制することをねらいとしたサプリメントです。においや、満腹感など、さまざまな着眼点からさまざまな成分が食欲抑制系サプリとして用いられます。

ダイエットサプリが誇大広告となる場合

禁止意思表示
健康増進法31条は、誇大表示の禁止し、「何人も、食品として販売に供する物に関して広告その他の表示をするときは、健康の保持増進の効果その他内閣府令で定める事項(次条第三項において「健康保持増進効果等」という。)について、著しく事実に相違する表示をし、又は著しく人を誤認させるような表示をしてはならない。」と規定しています。

ダイエットサプリについての表示でも、消費者庁が注意をうながすものとして、以下のような例を挙げています。

<例①>
「飲むだけで誰でも 必ず激ヤセします!!」「最強解毒作用」
→「誰でも必ず」や「最強」の文言は食品の優位性について著しく誤認させる表現であり、不適当。

<例②>
「厚生労働省許可成分 「△△」が血中の毒素を分解」「国際特許成分「○○」 が脂肪カット!!」
→「国際特許」や「厚生労働省許可」の文言は、当該成分の健康保持増 進効果が認証等を受けたものと誤認させる表現であり不適当。

<例③>
肥満対策成分「□□」 が便秘を解消!!
→「便秘を解消」といった身 体の機能に影響を及ぼす表現は薬事法(現在は薬機法)に抵触する可能性が高い。

ダイエットサプリの景品表示法違反事例

見張るビジネスマン
また、ダイエットサプリの表示が、景品表示法(正式名称「不当景品類及び不当表示防止法」)に違反する例もあります。
景品表示法は、「商品及び役務の取引に関連する不当な景品類及び表示による顧客の誘引を防止するため、一般消費者による自主的かつ合理的な選択を阻害するおそれのある行為の制限及び禁止について定めることにより、一般消費者の利益を保護することを目的とする。」(同法1条)法律です。

消費者保護の観点から、近年、消費者庁による景品表示法違反の取り締まりは厳しくなっています。
以下にダイエットサプリの景品表示法違反事例をいくつか紹介します。(なお、商品や会社名はイニシャルで表示します。)

ダイエットサプリ「L」

2015年に、消費者庁は黒ショウガを使用したダイエットサプリ「L」の宣伝は、その根拠を欠き、景品表示法が禁止する優良誤認にあたるとして、製造販売業者に再発防止策を講じるように命令を出しました。

この商品は、2013年7月~今年5月、フリーペーパーや各地の新聞、週刊誌に掲載した広告で、商品に配合されている黒ショウガが脂肪を減らすと表示し、「短期間でマイナス3キロ」などと効果をうたっていましたが、消費者庁は、効果を裏付ける合理的根拠がないと判断したのです。そして、対象商品を摂取するだけで、特段の運動や食事制限をすることなく容易に著しい痩身効果が得られるかのように示す表示をしていたものとして、前記の措置命令が出されました。この商品は通信販売だけで、2013年7月の発売から2015年3月までに計約1億1千万円を売り上げていました。

ダイエットサプリ「C」

この商品は、2013年4~12月、全国のFMラジオ局21社のCMで「食べ過ぎたと思ったその場で飲んで、お茶碗およそ3杯分のご飯の炭水化物をカット。余分なカロリーが余分な脂肪になる前にすっきりほとんどなかったことにして、1か月でマイナス10キロ以上を達成した方もいらっしゃる」「白インゲンマメから抽出された大注目のダイエット成分、ファベノールフォースが、ご飯やパンなどに含まれる炭水化物を、なんと4粒で、1000キロカロリーもカット」などと宣伝されていたものですが、2015年2月に、消費者庁は景表法が禁止する優良誤認があったとして、再発防止を求める措置命令を行いました。消費者庁は、表示内容の裏付けとなる合理的根拠がないと判断したのです。この商品は広告していた期間に約3700万円の売り上げがありました。

なお、この事例は、ラジオ放送で広告したダイエットサプリの表示に対してラジオ広告単体の表示に対して措置命令が実施された初めてのケースとなりました。 消費者庁は措置命令を出すと同時に、ラジオ局が加盟している民法連に対して、「ラジオ広告の厳正な考査」「広告の適正化への取り組み」が行われるように要請を行いましたがこれも消費者庁発足以来はじめてのことでした。景品表示法の取り締まりの厳格化が現れた事例といえるでしょう。

ダイエットサプリ「S」

ダイエットサプリ「S」は、新聞や雑誌、折込チラシで広告されていました。体験談をメインに打ち出したその広告には、「ムリな食事制限なしで12キログラム体重減!」「63.5キログラムが54キログラムに減った!」などと表示されていました。これが、商品を使うだけで運動や食事制限なく、簡単に痩せられるかのように表示しており、景品表示法の優良誤認にあたるとされ、措置命令がだされたのです。

この商品は2014年8月から2015年4月までの間に1億4600万円を売り上げていました。
体重が減少した旨の表示を行う場合、それが、根拠あるものと認められるには、多くの人で同様の成果が得られる根拠が必要ですが、体験談やモニターデータを扱う場合には、サンプルは無作為に相当数を選定することにより、統計的に客観性が確保されている必要があるとされているのです。「S」についての広告は、単純に顧客の声を収集した体験談のみで、統計的に処理されたといえるものではなく、その他の根拠もありませんでした

ダイエットサプリ「E」

2016年3月、消費者庁は、ダイエットサプリ「E」について、景品表示法が規制する優良誤認に該当するとして、措置命令を出しました。この商品は、「アミノ酸一般食酢の120倍のEでダイエットサポート!」「運動量は変わらないのに遂に出産前のスタイルに!」「Eであっという間の目標達成!その仕組みとは?」などと自社ウェブサイトに記載していましたが、これが、あたかも、対象商品を摂取するだけで、特段の運動や食事制限をすることなく容易に著しい痩身効果が得られるかのように示す表示を根拠なくしたものと判断されたのです。

ダイエットサプリを利用するときの心構え

秘密
ダイエットサプリの種類のところで、その仕組みも説明しましたのでお分かりいただけたと思いますが、ダイエットの仕組みはあくまで、体が本来持っている機能の働きを促進したり、そもそも、摂取するカロリーや栄養を制限するというシンプルなものなのです。

ダイエットサプリはそれを飲むだけで痩せる魔法の薬ではありません。あくまで、ダイエットのために、役にたちうる成分を含む食品です。普段の運動や食事に気をつけることが本来はもっとも大切なことは言うまでもありません。そのことを理解した上で、自分に必要なものを選ぶことがダイエットサプリを利用するうえで必要なことといえるでしょう。

まとめ

ダイエットサプリは、あくまでダイエットの補助的役割を果たすものにすぎません。しかし、ダイエットに関心のある消費者に対して、薬事法や景品表示法、健康増進法に違反する表現で購入をせまる商品もあることはすでに述べた通りです。

しっかりと表示を見極めて、その商品がどのようなものなのかを判断する賢い消費者にならなくてはなりません。このようなことを理解した上でダイエットサプリを上手に活用できるといいですね。

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