まつ毛にパーマをくるんとかけておしゃれをしたい。そんなふうに思う方はたくさんいますよね。
ただ、まつ毛パーマ液は薬機法(旧薬事法)で問題があるのです。どんな問題があるのか説明します。
まつ毛パーマ液が買えない…どこで買える?販売中止?
まつ毛パーマ液がほしくて探しているのに買えない…と悩む方がいますが、まつ毛パーマ液は薬機法で医薬部外品の許可が必要であり、医薬部外品として認められた商品が売られていないという現状があるのです。
よく使われるパーマ液は、薬機法の「化粧品」であり、まつ毛に使用することは認められていません。
薬機法の医薬部外品と化粧品の定義は以下のとおりです。
◯医薬部外品
この法律で「医薬部外品」とは、次に掲げる物であつて人体に対する作用が緩和なものをいう。
一 次のイからハまでに掲げる目的のために使用される物(これらの使用目的のほかに、併せて前項第二号又は第三号に規定する目的のために使用される物を除く。)であつて機械器具等でないもの
イ 吐きけその他の不快感又は口臭若しくは体臭の防止
ロ あせも、ただれ等の防止
ハ 脱毛の防止、育毛又は除毛
二 人又は動物の保健のためにするねずみ、はえ、蚊、のみその他これらに類する生物の防除の目的のために使用される物(この使用目的のほかに、併せて前項第二号又は第三号に規定する目的のために使用される物を除く。)であつて機械器具等でないもの
三 前項第二号又は第三号に規定する目的のために使用される物(前二号に掲げる物を除く。)のうち、厚生労働大臣が指定するもの
◯化粧品
この法律で「化粧品」とは、人の身体を清潔にし、美化し、魅力を増し、容貌を変え、又は皮膚若しくは毛髪を健やかに保つために、身体に塗擦、散布その他これらに類似する方法で使用されることが目的とされている物で、人体に対する作用が緩和なものをいう。ただし、これらの使用目的のほかに、第一項第二号又は第三号に規定する用途に使用されることも併せて目的とされている物及び医薬部外品を除く。
まつ毛パーマ液は安全?危険性は?健康被害が多発?
まつ毛は、目に近い場所なので、体の中でデリケートな部分のひとつです。
そして、パーマ液の薬剤と目に入ると、視力に悪影響を与えるおそれがあり、非常に注意が必要です。
過去にまつ毛パーマ液をサロンや美容院で使われて「目に入って痛い」「目が充血した」「目の膜がはがれた」などの健康被害が多数保健所に寄せられたこともあります。
セルフで自宅でやるから大丈夫と思っていても、手元がずれて目に入れば、大事になるおそれがありますので、控えるようにしましょう。
まつ毛パーマ液の販売で逮捕された事例
過去にまつ毛パーマ液を販売して逮捕された事例があります。
医薬部外品に定められているまつ毛パーマ用液を無許可で製造販売したとして会社役員の男性が2019年6月24日に逮捕されました。
頭髪用パーマ液を別容器に移して「まつ毛パーマ液」として販売していたとされています。
このように、未承認の医薬部外品を販売することは、第68条の「承認前の医薬品、医療機器及び再生医療等製品の広告の禁止」に違反することになります。
また、別容器に移して販売するのもNGです。
まとめ
まつ毛にパーマをかけたいというニーズがあるため、なかなか無くならないまつ毛パーマ液の問題。医薬部外品として承認を受けていないまつ毛パーマ液は違法なので、ご注意ください。
海外製で海外で使用販売されているものだとしても、国内で未承認であれば、違法です。
あなた自身の健康に気をつけて、危険なものは使わないようにしましょう。
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