いろんなメディアで取り扱われるようになった「腸活」。腸活の意味とはそもそも何で、健康食品やサプリメントなどを販売するときに、広告で使っていい表現なのでしょうか。
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腸活の意味とは?
腸活とは、食生活や運動によって、腸内環境を整えることを意味します。
Googleトレンドを確認すると、2015年頃から使われることが増えたキーワードで今となっては聞いたことがある人も多いのではないでしょうか。
腸活は薬機法で広告表現OK?NG?
薬機法では、健康食品が医薬品と誤認されるような効能効果の表現を使うことは禁止しています。
医薬品的な効能効果とは以下になります。
(1)疾病の治療又は予防を目的とする効能効果
(2)身体の組織機能の一般的増強、増進を主たる目的とする効能効果
(3)医薬品的な効能効果の暗示
そして、腸活という言葉は、「身体の組織機能の一般的増強、増進を主たる目的とする効能効果」に該当する言葉であるため、いわゆる健康食品が広告表現として使用することはNGです。
健康増進法の関係
健康食品は、健康増進法の規制も受けます。健康増進法第65条第1項では、以下の定めがあり、虚偽誇大表示を禁止しています。
何人も、食品として販売に供する物に関して広告その他の表示をするときは、健康の保持増進の効果その他内閣府令で定める事項(次条第三項において「健康保持増進効果等」という。)について、著しく事実に相違する表示をし、又は著しく人を誤認させるような表示をしてはならない。
また、「健康食品に関する景品表示法及び健康増進法上の留意事項について」が改定され、腸活という表現については、「健康保持増進効果等」に当たることが書かれてあり、根拠なく使うことは禁止されています。
「健康保持増進効果等」を暗示的又は間接的に表現するもの
次に掲げるもののように、「健康保持増進効果等」を暗示的又は間接的に表現するものであっても、「健康保持増進効果等」についての表示に当たる。
ア 名称又はキャッチフレーズにより表示するもの
例:「ほね元気」「延命○○」「妊活」「腸活」「快便食品(特許第○○○号)」「スリム○○」「減脂○○」「血糖下降茶」、「血液サラサラ」、「デトックス○○」、「カラダにたまった余分なものをスッキリ」
※参照:消費者庁資料
腸活の言い換え表現
「腸」という体の一部への訴求も医薬品的な効能効果と見なされる可能性があります。
そのため、
・日々の健康のために
・体の中からきれいに
などの表現に留めましょう。
腸内環境と薬機法
「腸内環境を改善する」「腸内環境を整える」といった表現についても薬機法上NGとなるでしょう。
ただ、特定保健用食品(トクホ)や、機能性表示食品で、その機能性が認められている商品であれば、表現に使うことができます。
特定保健用食品や機能性表示食品であれば、腸内環境へ訴求している商品は多数あります。
※特定保健用食品とは、からだの生理学的機能などに影響を与える保健効能成分を含む食品のことです。国の審査を受け、消費者庁長官の許可を得て表示できます。
※機能性表示食品とは、事業者が食品の安全性と機能性に関する科学的根拠などの必要な事項を、消費者庁長官に届け出た食品のことです。国が審査を行ったものではありません。
菌活と薬機法
菌活とは、体に良い働きをする菌を積極的に食事から取り入れることを指します。
この意味合いで使っている場合は、薬機法上NGとは言い切れないでしょう。
ただし、前後の文章やイラストなどには注意する必要があります。
まとめ
腸活や腸内環境は、近年になって注目度が上がり、よく使用されるようになったキーワードです。
これらのキーワードを使っている商品や広告は多くありますが、使用してはいけないケースもあります。
腸活などのキーワードは使い方や前後の文脈に注意してください。
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