メルカリは多くの人が使うフリマアプリです。他のフリマアプリにはラクマなどもあります。フリマアプリでの取引には様々な法律やメルカリ独自のルールが関係します。
今回はメルカリで禁止されている出品禁止物の具体例と逮捕事例を説明します。
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メルカリの出品禁止物14個
1. 許可のない化粧品
化粧品の転売は合法ですが、手作りの化粧品(手作り石鹸や香水など)や別の容器に詰め替えた化粧品の販売は、薬機法違反です。
個人輸入したり、海外旅行で購入した海外コスメを販売するのも薬機法違反です。
化粧品の製造や販売には薬機法で、「化粧品製造業許可」や「化粧品製造販売業許可」が必要とされています。
また、「シミが消える」などの承認外の効果をうたって販売するのは薬機法違反です。化粧品で表現できる効能効果は56個のみです。
他には、製造番号を消して販売する行為も薬機法違反になります。仕事で手に入れた製品をバレないように製造番号を消して売るような行為は違法です。
参考:化粧品が使える効能効果
2. 法律違反のサプリメント
海外サプリメントだと、医薬品成分が含まれているものがあり、知らずに販売した場合でも薬機法違反になります。また日本では禁止されている危険な成分が含まれているものもあります。
他には、日本のサプリメントでも薬機法や健康増進法に違反する表現を使って売ると法律違反になります。
病気や症状への治療効果や、身体の組織機能の増強効果は、表現できません。
3. 医薬品
医薬品を転売することはできません。例えば、風邪薬が余ったからといって売ることはできません。医薬品の転売は薬機法違反になります。
ドラッグストアで売っている医薬品や海外医薬品も同様です。
薬機法上の医薬部外品や化粧品であれば、売ることができます。
医薬部外品の具体例としては、育毛剤・入浴剤・薬用シャンプーなどがあります。
4. 医療機器
医療機器には分類があり、高度管理医療機器や管理医療機器を転売すると薬機法違反です。
高度管理医療機器や管理医療機器の具体例としては、コンタクトレンズ、自動電子血圧計、耳式体温計、補聴器など。うっかり出品している人が多くいます。
一般医療機器は出品が可能です。例えば、絆創膏、ピンセットなど。
※メルカリShopsでは、事前審査ありで一部の管理医療機器が販売可能になっています。
5. 偽ブランド品
偽ブランド品の販売は、商標法違反です。海外で購入した偽物やコピー品などを販売してはいけません。「偽物」と書いて販売しても違法です。
また本物と偽って販売した場合には、詐欺罪が適用されます。
6. 知的財産権を侵害している商品
商標権や著作権などの知的財産権を侵害している商品は、出品禁止です。
例えば、高級ブランドのロゴを入れたハンドメイド商品や、ロゴのワッペンを貼り付けた洋服、有名なアニメキャラクターを勝手に使用した商品など。
他には芸能人の写真を無断使用したものなども当てはまります。
7. 電子チケットやクーポンなどのデータ
電子チケット、電子クーポン、ギフトコード、プロダクトコード、ダウンロードコードなどは、出品が禁止です。
購入したけど利用できないなどのトラブルを防ぐ目的です。
また、チケット不正転売禁止法にも注意が必要です。
8. ダウンロードコンテンツやデジタルコンテンツ
PCソフト、アプリケーション、ゲームソフトなどのダウンロードコンテンツや、インターネットでダウンロードする音楽、映像、画像なども出品禁止です。
こちらも購入後に利用できないなどのトラブルを防ぐ目的です。
9. 現金・金券・仮想通貨
国内や海外の現金、プリペイドカードや商品券、未使用の切手、宝くじ、仮想通貨などは出品禁止です。
特に金券類は出品している人も多いので注意が必要です。
10. 手元にない商品
商品が手元になく、購入者に直接送るような行為は禁止されています。いわゆる無在庫販売はできません。
発売前の商品を予約で販売するのも禁止です。
11. 情報商材やサービス・権利
情報商材、宿題や論文などの代行、ヒーリングやお祓いなどの行為、自宅等の貸し出し、ホテル等の使用権利などは出品禁止です。
SNSで宣伝されているような「〜〜で稼ぐノウハウ」みたいなものはNGです。
12. お酒
お酒の継続的な販売は、酒類販売業の免許が必要なため、違法になります。
例えば、免許がないまま、有名な日本酒や焼酎などを安く仕入れてメルカリで販売するのはNGです。
13. 規制薬物・危険ドラッグ
覚醒剤や大麻はもちろん禁止です。他には合法ハーブや神経作用のあるキノコ類なども禁止です。
またインターネットで以前販売されていた大麻グミは、厚生労働省が規制対象の薬物に追加し、違法になりました。
14. 不正な経路で入手したもの
盗んだもの以外にも、試供見本品、一般的な経路では市場に流通していないものなどは禁止です。仕事で特別に手に入ったからといって転売してはいけません。
メルカリやフリマアプリの逮捕事例
ニュースで「メルカリ」「フリマアプリ」などの使用が報道されている逮捕、書類送検事例を紹介します。
1. 海外のダイエットゼリー販売
2023年1月18日、未承認の医薬品成分が入った海外のダイエットゼリーをフリマサイトやSNSで販売した夫婦が薬機法違反で逮捕されました。
発がん性があるとされる「フェノールフタレイン」など国内で未承認の成分が含まれていました。
日本とは規制する法律が異なるため、海外のダイエット食品や健康食品には危険なものもあります。注意してください。
2. 化粧品の製造番号を消して販売
2022年8月19日、フリマアプリで化粧品の製造番号を意図的に消して、正規品より安く販売していた女性が、薬機法違反(不正表示化粧品の販売)で書類送検されました。
化粧品の容器または箱には例えば、次のような項目の表示が薬機法で義務付けられています。
・製造販売業者の氏名又は名称及び住所
・名称
・製造番号又は製造記号
・成分の名称
・使用の期限
など。
3. 価値の低いポケモンカードを高いと思わせて販売
2023年10月13日、ポケモンカードの箱を出品して、実際は価値の低いポケモンカードが入っているにもかかわらず、高額で取引される希少なカードが入っているかのように装っていた男性が、詐欺の疑いで逮捕されました。
4. 手作り石鹸の販売
2021年2月1日、「手作りせっけんコロナ対策」と表現して、石けんを販売していた女性が逮捕されました。偽物のシャネルのマークも入っていたため、薬機法違反と商標法違反でした。
石けんを製造販売するには化粧品の許可が必要です。そのため、手作り石けんの販売自体も違法ですが、「コロナ対策」と化粧品で認められる表現を逸脱している点も違法になります。
5. 化粧品の偽物販売
2023年1月31日、資生堂「NARS(ナーズ)」の模倣品をフリマサイトで販売していた男性が薬機法違反容疑で逮捕されました。
商標法などにも違反していると思われます。
6. 現金の販売
2017年11月16日、メルカリに現金を出品して法定利率の上限を超える利息を受け取った4名が出資法違反で逮捕されました。
おそらく購入者は、クレジットカードのショッピング枠を現金化したい人たちでしょう。
まとめ
メルカリやフリマアプリは個人でも気軽に利用できて出品できるため、様々なものを出品しがちですが、出品が禁止されているものや違法行為になるものは意外とたくさんあります。
法律やメルカリのルールを守って利用していきましょう。
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