インスタグラムの薬機法規制!PR投稿・インフルエンサー

インスタグラムの薬機法規制!PR投稿・インフルエンサー

インスタグラムで美容健康商品を扱うときは薬機法が関係します。どんな場合に違反になるのか、リスクや違反事例、対策などについても解説します。


目次

インスタグラム投稿で薬機法違反になる?

薬機法の条文では「何人も」と書かれてあるため、メーカーだけでなく、広告代理店・メディア・インフルエンサーなども薬機法の対象になり、インスタグラムの内容次第では薬機法違反で罰せられる可能性があります。

薬機法の規制対象

薬機法の主な規制対象は、化粧品・医薬部外品・医薬品・医療機器・再生医療等製品です。

健康食品やサプリメントは対象外ですが、医薬品的効能効果を述べると医薬品と見なされ、規制が及びます

薬機法の要件

薬機法の広告規制は、以下の3つの要件を満たす場合に「広告」に該当し、規制が及びます。

顧客を誘引する(顧客の購入意欲を昂進させる)意図が明確であること
②特定医薬品等の商品名が明らかにされていること
③一般人が認知できる状態であること

つまり、商品の販売につなげたり、広告を行ったりする意図がない場合や、商品名が明らかではない場合は、広告に該当しません。

そのため、例えば、商品の感想として「このサプリで病気がよくなった」と投稿しても、そのユーザーが販売や広告に全く関係していない場合は、薬機法違反にはなりません。

薬機法で認められない表現

SNSでもよく出てくる化粧品と健康食品・サプリメントで認められない表現について説明します。

化粧品

薬機法上の「化粧品」は、表現できる効能効果が56個の範囲に決められています。

また以下のような表現は認められません。

医薬品的な効能効果を示す表現
「この化粧品で肌荒れが治る」「アトピーがよくなる」などの医薬品的な効果は、化粧品でうたうことができません。

誇大表現
「最先端のケア方法」「たった1回で肌がきれいになる」などの誇大表現は認められません。
安全性の保証
「絶対に効く」「副作用の心配はない」などの誤認を招く恐れがあるため、認められません。
医薬関係者の推薦
「医師の推薦」「◯◯病院の推薦」「美容師がおすすめ」などの広告は、一般消費者の認識に与える影響が大きいことから認められません。

健康食品・サプリメント

健康食品・サプリメントでは、医薬品的な効能効果として次の3類型に該当する表現は認められません。

疾病の治療又は予防を目的とする効能効果
「ガンがよくなる」「便秘が治る」「高血圧が改善する」などの治療効果を述べる表現は認められません。
身体の組織機能の一般的増強、増進を主たる目的とする効能効果
「若返る」「体力増強」「自然治癒能力が増す」「血液を浄化する」などの表現は認められません。
医薬品的な効能効果の暗示
「古くから◯◯によく効くと言われている」「新聞記事で◯◯を食べればガンにならないと書かれてある」などの表現は認められません。

薬機法のNGワード例

よくある薬機法のNGワード例を化粧品と健康食品に分けて紹介します。

化粧品

NGワードNG理由
シミが消える・薄くなる色素沈着の改善は治療効果に当たるためNG。
美白「美白」は化粧品では不可。薬用(医薬部外品)のみ「メラニンの生成を抑え、しみ・そばかすを防ぐ」等の定型表現が可能。
シワが消える、たるみ改善皮膚の構造や形状の恒久的変化を示唆し、医薬品的効能効果になるためNG。
ニキビが治る治療・予防は医薬品効能効果でNG。
アトピーが治る疾病の治療効果になるためNGの。
発毛・育毛・増毛発毛・育毛は医薬部外品等の効能効果になるため、化粧品ではNG。
真皮まで浸透真皮への作用はNG。化粧品は角質層まで。
抗炎症・炎症を抑える抗炎症は医薬品的効能効果でNG。
毛穴が消える・小さくなる物理的な毛穴消失・恒久的縮小は構造変化の示唆でNG。
即効で治る・一回で完治効果の保証はNG。
副作用なし・100%安全安全性の保証はNG。

健康食品・サプリメント

NGワードNG理由
血圧を下げる医薬品効能効果でNG。
コレステロールを下げる・中性脂肪を減らす医薬品効能効果でNG。仮にトクホ・機能性表示食品でも届出/許可の定型文を超えているとNG。
がんに効く疾病の治療効果であるためNG。
認知症がよくなる疾病の治療効果であるためNG。
不妊が治る・ED改善生殖・性機能の治療効果はNG。
デトックスで有害物質を排出医薬品効能効果でNG。
免疫力が上がる身体の組織機能の増強増進になるためNG。
胸が大きくなる身体の組織機能の増強増進になるためNG。

インスタグラムのPR投稿

PR表記が関係するのは薬機法ではなく、景品表示法のステマ規制です。

広告であるにもかかわらず、「PR」などの表記を行わずに投稿するとステマ規制に違反するおそれがあります。

ステマ規制の対象は、商品やサービスを提供する事業者であるため、案件の依頼を受けた広告代理店やインフルエンサーは対象にはなりませんが、事業者との間でトラブルになる可能性はあります。

インフルエンサーは薬機法の対象?逮捕はある?

インフルエンサーも薬機法の条文で「何人も」と書かれてあるため、薬機法の対象になり、逮捕もありえます

また法的な処罰以外に、消費者や他の医師等のインフルエンサーから指摘され、炎上しているケースがこれまで多くあります。

そのため、インフルエンサーも薬機法を把握しておくことは重要です。

薬機法違反の罰則やリスク

薬機法第66条の「誇大広告等」や薬機法第68条の「承認前の医薬品、医療機器及び再生医療等製品の広告の禁止」に違反した場合の罰則は、2年以下の懲役もしくは200万円以下の罰金、またはこれを併科です。

そして、措置命令課徴金納付命令のおそれもあります。

また、法的責任だけでなく、SNSで炎上したり、ニュースになって会社の信頼性が長期に渡って損なわれたりするおそれがあります。

措置命令

措置命令は、薬機法第72条の5、に定められており、違反広告の中止や再発防止などを求められます。

<対象>
・第66条第1項
・第68条

<具体例>
・違反したことを関係者及び消費者に周知徹底すること
・再発防止策を講ずること
・その違反行為を将来繰り返さないこと
など

課徴金納付命令

課徴金納付命令は、薬機法第75条の5の2、に定められており、課徴金の納付が求められます。

<対象>
・第66条第1項

<課徴金の金額>
・課徴金対象期間の商品売上の4.5%(最長3年間)
・225万円未満の場合は課徴金なし

<減額>
・同一事案に対し、景品表示法の課徴金納付命令がある場合
⇒3%を減額して1.5%・自ら報告した場合は、50%相当額を減額

インスタグラムの法律違反事例

バストアップサプリ

バストアップサプリメントを販売していた事業者が、インフルエンサーにインスタで商品の紹介依頼をした際に、「#バストアップ」などのハッシュタグの掲載も依頼しました。

そのハッシュタグを含む投稿が、景品表示法の優良誤認表示に該当するとして、その事業者は措置命令を受けました。

インスタで薬機法違反を防ぐ対策5つ

1. NG⇒OK表現のルールを作る

まず社内で禁止ワード表と置き換えワード表を用意します。例えば、化粧品は「治る・改善・真皮まで」は不可、「うるおいを与える/肌を整える/角質層まで」に統一するなど。

健康食品は治療・予防・数値を下げる等を排除し、「不足しがちな栄養を補う」「食生活の一部として」などの表現に変更するなど。

投稿のテキストだけでなく画像内文字、イラストや動画などの暗示、ハッシュタグにも同じ基準を適用し、チェックしましょう。

2. 画像・UGC運用に注意する

インスタで特に問題化しやすいのはビフォーアフター、体験談などです。Before/After画像で大きな変化を示すような場合は特に要注意です。

また一般消費者の体験談や口コミなどのUGC(ユーザー生成コンテンツ)のリポストは自社広告と同等の責任が生じるため、違反内容が含まれていないかチェックが必要です。

効果について「※個人の感想です」という注記では回避できないため、OK表現の範囲内かどうか確認しましょう。

3. 法規制や根拠を確認する

医薬部外品では承認効能の定型文そのまま、勝手な言い換えをしない(例:美白=「メラニンの生成を抑え、しみ・そばかすを防ぐ」)ようにしましょう。

また機能性表示食品では、効果は届出内容の範囲を逸脱しないようにし、表現方法も届出済みの機能性表現を使うようにしましょう。

またNo.1などの表示は、調査条件を記載し、根拠を揃えるようにしてください。

4. インフルエンサーを管理する

リール・投稿・ストーリーズ・ライブすべてで広告であることが分かる表示(#PR / #広告)を冒頭か目立つ位置に表示しましょう

無償提供・アフィリンク・クーポン付与も原則PR表記が必要です。

インフルエンサーには禁止行為とNG表現を共有し、事前に原稿確認→修正→承認のフローを契約書に明記しておくと安心です。

5. 承認ワークフローと監視体制を整える

薬機法・景品表示法・著作権などの法律チェックリストを用意し、承認→公開のワークフローを整えましょう

公開後のコンテンツについても監視する体制を整え、違反行為を防ぎましょう。

マーケティング担当者や外注なども含めると、投稿がかなりの数になる企業もありますが、監視できる体制づくりは大切ですので、方法を模索してください。

まとめ

インスタ運用で怖いのは「うっかり違反」。薬機法はキャプションだけでなく画像内文字・ハッシュタグなどにも及びます。

まずはNG表現や理由を把握し、社内資料やルールを作って守ることを徹底しましょう。運用ルールが整えば、安心して“映える”施策に集中できます。

社内全体で知識を高め、違反せずに売上を伸ばす施策に集中できる体制を作りましょう。

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