化粧品の広告表現と禁止表現は?法律と規制

化粧品は、経済産業省の資料によると2019年に日本市場だけで約3.8兆円となる超巨大市場です。

国内の大手企業には、資生堂・花王・コーセーなどがありますが、中小企業からもたくさん販売されています。

そんな化粧品には法律などの規制があり、ルールを守った販売活動が欠かせません。今回は、化粧品の法律や規制とそこからわかる広告表現・禁止表現について説明します。

化粧品の法律の定義は?薬機法

化粧品は、薬機法(旧薬事法)の第2条3項に次のように定義されています。

第2条3項
この法律で「化粧品」とは、人の身体を清潔にし、美化し、魅力を増し、容貌ぼうを変え、又は皮膚若しくは毛髪を健やかに保つために、身体に塗擦、散布その他これらに類似する方法で使用されることが目的とされている物で、人体に対する作用が緩和なものをいう。ただし、これらの使用目的のほかに、第一項第二号又は第三号に規定する用途に使用されることも併せて目的とされている物及び医薬部外品を除く。

薬機法では、化粧品の定義だけでなく、販売ルールについても様々な規制が書かれています。

化粧品の規制

化粧品の規制には例えば、以下のようなものがあります。

製造販売業の許可

販売するためには、「化粧品製造販売業許可」を取得する必要があります。薬機法第12条に定められています。

(製造販売業の許可)
第十二条 次の表の上欄に掲げる医薬品(体外診断用医薬品を除く。以下この章において同じ。)、医薬部外品又は化粧品の種類に応じ、それぞれ同表の下欄に定める厚生労働大臣の許可を受けた者でなければ、それぞれ、業として、医薬品、医薬部外品又は化粧品の製造販売をしてはならない。

医薬品、医薬部外品又は化粧品の種類許可の種類
第四十九条第一項に規定する厚生労働大臣の指定する医薬品第一種医薬品製造販売業許可
前項に該当する医薬品以外の医薬品第二種医薬品製造販売業許可
医薬部外品医薬部外品製造販売業許可
化粧品化粧品製造販売業許可

製造業の許可

化粧品を製造するためには、製造業の許可が必要です。

(製造業の許可)
第十三条 医薬品、医薬部外品又は化粧品の製造業の許可を受けた者でなければ、それぞれ、業として、医薬品、医薬部外品又は化粧品の製造をしてはならない。

化粧品の広告表現の効能効果56個

化粧品の販売ページや広告では、表現できる効能効果が限定されています。表現できるのは以下の56個です。

もしあなたが以下のものと違うと思ったものがあり、それが合法なら、それは言い換え表現です。この表現は、薬機法ではなく、化粧品等の適正広告ガイドラインに定められています。

化粧品の効果効能の範囲
(1) 頭皮、毛髪を清浄にする。
(2) 香りにより毛髪、頭皮の不快臭を抑える。
(3) 頭皮、毛髪をすこやかに保つ。
(4) 毛髪にはり、こしを与える。
(5) 頭皮、毛髪にうるおいを与える。
(6) 頭皮、毛髪のうるおいを保つ。
(7) 毛髪をしなやかにする。
(8) クシどおりをよくする。
(9) 毛髪のつやを保つ。
(10)毛髪につやを与える。
(11)フケ、カユミがとれる。
(12)フケ、カユミを抑える。
(13)毛髪の水分、油分を補い保つ。
(14)裂毛、切毛、枝毛を防ぐ。
(15)髪型を整え、保持する。
(16)毛髪の帯電を防止する。
(17)(汚れをおとすことにより)皮膚を清浄にする。
(18)(洗浄により)ニキビ、アセモを防ぐ(洗顔料)。
(19)肌を整える。
(20)肌のキメを整える。
(21)皮膚をすこやかに保つ。
(22)肌荒れを防ぐ。
(23)肌をひきしめる。
(24)皮膚にうるおいを与える。
(25)皮膚の水分、油分を補い保つ。
(26)皮膚の柔軟性を保つ。
(27)皮膚を保護する。
(28)皮膚の乾燥を防ぐ。
(29)肌を柔らげる。
(30)肌にはりを与える。
(31)肌にツヤを与える。
(32)肌を滑らかにする。
(33)ひげを剃りやすくする。
(34)ひげそり後の肌を整える。
(35)あせもを防ぐ(打粉)。
(36)日やけを防ぐ。
(37)日やけによるシミ、ソバカスを防ぐ。
(38)芳香を与える。
(39)爪を保護する。
(40)爪をすこやかに保つ。
(41)爪にうるおいを与える。
(42)口唇の荒れを防ぐ。
(43)口唇のキメを整える。
(44)口唇にうるおいを与える。
(45)口唇をすこやかにする。
(46)口唇を保護する。 口唇の乾燥を防ぐ。
(47)口唇の乾燥によるカサツキを防ぐ。
(48)口唇を滑らかにする。
(49)ムシ歯を防ぐ(※)。
(50)歯を白くする(※)。
(51)歯垢を除去する(※)。
(52)口中を浄化する(歯みがき類)。
(53)口臭を防ぐ(歯みがき類)。
(54)歯のやにを取る(※)。
(55)歯石の沈着を防ぐ(※)。
(56)乾燥による小ジワを目立たなくする。
(※使用時にブラッシングを行う歯みがき類)

ちなみに、薬用化粧品は、薬機法の定義する「化粧品」ではなく、薬機法の「医薬部外品」になります。

化粧品の禁止表現

禁止表現には、様々なものがあります。ここではできる限り、多くの禁止表現を紹介します。

1. 化粧品の名称の制限

他のものと誤認させる名称や、成分名称、医薬品などと同一の名称は使用できません。名前を決めるときにも注意が必要なのです。

例えば、「◯◯薬」や「メディスン◯◯」などは認められません。

2. しばり表現の短縮

しばり表現をそのまますべて書かずに、短縮して書くことはNGです。

「乾燥による小ジワを目立たなくする。」⇒OK
「小ジワを目立たなくする。」⇒NG

3. 成分の虚偽表現

成分について嘘の表現を使うことは認められません。

動物由来の成分なのに、植物成分であると書くなどです。

4. 無添加の表現

ただ「無添加」とキャッチフレーズのように使うことは認められません。何が添加されていないのか分からないためです。

添加していない成分を明示して、その成分が無添加であると分かるようにすれば、使うことはできます。

5. ◯◯専用の表現

「乾燥肌専用」などの特定の肌質に向けた表現は、原則認められません。

仮にその商品がそういった人をターゲットに作られたものであっても効果や安全性を誤認させるおそれがあるため、認められません。

6. 安全性の保証

「安全性は間違いなし」「赤ちゃんでも安心」など、効能効果の確実性や安全性を保証するような表現は認められません。

暗示的な表現も認められないため、注意が必要です。

7. 臨床データの使用

臨床データを例示することは、効果や安全性を誤認させるおそれがあるため、認められません。

臨床データの一部分だけ表示すると、説明不足で誤認させるおそれがあります。

8. 使用前後の写真

使用前後(ビフォーアフター)の写真で、暗示的に承認等外の効能効果をイメージさせるものは認められません。

例えば、アフターの写真でシミやシワがきれいに無くなっていたりなど。もしあなたが仮にその写真を見つけたとしても、写真加工されているおそれが高いので注意が必要です。

9. 使用体験談

芸能人やモデル、一般人などを使って、体験談で認められていない効能効果や安全性を表現することは認められません。

ただし、使用方法や使用感、香りなどについてはOKです。

10. 低刺激の表現

「低刺激」「刺激が少ない」という表現は、安全性について誤解させるおそれがあるので、客観的に立証できるものがない限り、認められません。

11. 最大級やNo.1の表現

「史上最高の化粧品」「空前絶後の大発明」「保湿効果はNo.1」などの最大級やNo.1の表現は、認められません。

商品のアピールをしたいがゆえに、いきすぎた表現を使わないように注意してください。

12. 医師の推薦

医師などの医薬関係者や公的機関が推薦している、というような表現は認められません。

これは仮に事実であっても認められないので、注意してください。

また、美容家や美容ライターであっても、一般の人の認識に相当程度の影響があると思われると考えられる場合は、制限されるおそれがあります。

薬機法の化粧品パッケージの表示

薬機法で、化粧品の容器やパッケージには以下の表示が必要であると定められています。

(直接の容器等の記載事項)
第六十一条 化粧品は、その直接の容器又は直接の被包に、次に掲げる事項が記載されていなければならない。ただし、厚生労働省令で別段の定めをしたときは、この限りでない。
一 製造販売業者の氏名又は名称及び住所
二 名称
三 製造番号又は製造記号
四 厚生労働大臣の指定する成分を含有する化粧品にあつては、その成分の名称
五 厚生労働大臣の指定する化粧品にあつては、その使用の期限
六 第四十二条第二項の規定によりその基準が定められた化粧品にあつては、その基準において直接の容器又は直接の被包に記載するように定められた事項
七 前各号に掲げるもののほか、厚生労働省令で定める事項

まとめ

化粧品は、市場規模が大きいがゆえに、化粧品の製造企業、販売企業、輸入販売企業、広告代理店、アフィリエイター、ポータルサイト運営企業、インフルエンサーなど、様々なプレイヤーがかかわってきます。

これらすべてのプレイヤーが法律やガイドラインを守ることを求められ、違反すると課徴金や罰則を受けるおそれがあります。

インターネットだけでなく、オフラインの場でも同様の規制がありますので、注意してください。ライバルからのタレコミもありますので、違反しないことが大切です。

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