ダイエットコーラの成分とカロリーは?太る?体に悪い?

コーラなどの炭酸飲料といえば、砂糖が多く太りそうなイメージですが、低カロリーのダイエットコーラが出てきて、カロリーを気にする人でも飲む人が増えました。

そんな人気のダイエットコーラについて説明します。

目次

ダイエットコーラとは?

ダイエットコーラとは、低カロリーのコーラのことです。低カロリー食材が増える中で、コーラでも低カロリーなものが生まれました。

ダイエットコーラの商品には、例えば、トクホ(特定保健用食品)コーラとして注目を集めている「コカ・コーラ プラス」や「キリンメッツコーラ」があります。

ダイエットコーラの成分とカロリー

コカ・コーラ プラスの栄養成分とカロリー

<1本470mlあたり>
エネルギー:0kcal
たんぱく質:0g
脂質:0g
炭水化物:5.2g
糖質:0g
糖類:0g
食物繊維:5.2g
食塩相当量:0.08g
関与成分:難消化性デキストリン(食物繊維として)5g
カフェイン:45mg
※公式サイト参照

キリンメッツコーラの栄養成分とカロリー

<1本480mlあたり>
エネルギー:0kcal
たんぱく質:0g
脂質:0g
炭水化物:6.7g
-糖質:1.3g
-糖類:0g
-食物繊維:5.4g
食塩相当量:0g
関与成分:難消化性デキストリン(食物繊維として) 5g
カフェイン:48mg
リン:77mg
カリウム:29mg
※公式サイト参照

「コカ・コーラ プラス」や「キリン メッツ コーラ」といったトクホコーラで特筆すべきなのは、難消化性デキストリンという食物繊維が配合されている点です。

難消化性デキストリンは胃腸の消化酵素で溶かされない性質をもっており、体内では水溶液として存在し、脂肪をコーティングします。そして、コーティングされた脂肪は、消化酵素で分解されにくくなるため、小腸で吸収されにくくなります。そして便とともに排泄されやすくなります。

あとで詳しく紹介しますが、食事をしながらトクホコーラを飲むことで、脂肪の消化吸収を抑えられ、食後の血中中性脂肪の上昇が抑制されることが立証されています。

また、トクホコーラの特徴として、カロリーが非常に低いという点も挙げることができます。トクホコーラ100mlあたりのカロリーは何と5cal未満。これは栄養成分表記上ではゼロカロリー飲料に該当します(この場合のゼロは、微小という意味であり、完全な0ではありません)。

ダイエットコーラのカフェイン量は?

コーラ飲料はコーヒーほどではありませんが、紅茶やココアと同程度のカフェインが含まれています。ダイエットコーラも普通のコーラ飲料と同程度のカフェインが含まれています。

「コカ・コーラ プラス」は1本470mlの中にカフェインが45mg、「キリン メッツ コーラ」には1本480mlの中にカフェインが48mg入っています。

ちなみにアメリカFDAやカナダ保健省など日本の厚生労働省に相当する行政機関では、成人のカフェイン摂取量は1日400mgまでにした方がよいとしています。これにならって考えると、ダイエットコーラ1本程度のカフェインでは過剰摂取にはなりませんが1日7~8本飲むとカフェインの取り過ぎになってしまうということです。

ちなみにコーヒーの場合、100ml中約60mgのカフェインが入っているので、大きめのマグカップで4杯以上飲むとカフェインの取り過ぎになってしまいます。

ダイエットコーラの飲みすぎは太る?やせる?

ダイエットコーラはダイエットという言葉を頭に冠するだけあって、基本的に低カロリーで太りにくい飲み物といえます。なかでも難消化性デキストリン入りのトクホコーラは、脂肪が吸収されにくい点から、いっそう太りにくい飲み物と言えるでしょう。

難消化性デキストリンは胃や小腸の消化酵素で溶けずに大腸までそのまま到達します。そして、大腸にいる腸内細菌のエサとなり、そこで初めて消化されます。

難消化性デキストリンは水溶性で粘度の低い食物繊維なので、私たちの体の中ではサラサラした液体として存在しています。

そして脂肪がこの液体にくるまれると、胃腸を通過し、大腸まで運ばれやすくなります。本来、脂肪は小腸で消化・吸収されるべきものなのですが、その機会を失い、大腸まで到達するとどうなるでしょう? 大腸には脂肪を消化・吸収する機能はありません。だから、脂肪はそのまま便として排泄されることになるのです。

実際に日本国内でトクホコーラ(キリン メッツ コーラ)を使って延べ100名の男女を対象にした飲用試験を行い、その効果を確かめました。
その結果、
①血中の中性脂肪の上昇を抑える
②脂質を便としてより多く排泄させる
ということがあらためて確認されたのです。
(※特定保健用食品の臨床試験を参照

「脂肪が取り込まれにくい」、「脂肪が便として排泄されやすい」という作用を強化したダイエット薬品はいろいろありますが、実はトクホコーラにもその要素があるのです。

とはいえ、トクホコーラはあくまで食品です。リパーゼなどの消化酵素を働かせなくすることで脂肪の消化・吸収を阻害し、無理やり脂肪分の多い便を排泄させるといった類の医薬品ではありません。したがってそれほど強い効果が期待できるものではないのですが、ダイエットを志す人のマインドと生活スタイルをサポートする一品であることは間違いありません。そして、それゆえにトクホコーラは国から特定保健用食品として認められたのです。

ダイエットコーラは体に悪い?副作用は?

何度もお伝えしたようにダイエットコーラの主要な製品コンセプトは低カロリーであることです。中でもトクホコーラの場合、難消化性デキストリンを配合して、脂肪が取り込まれにくく、便として排泄されやすい商品設計となっています。こうした作用があるために、ダイエット薬品で見受けられる下痢や吐き気、食欲不振などの副作用リスクが懸念されます。

実際にこのことを確認すべく、トクホコーラ(キリン メッツ コーラ)による安全性に関する評価試験が実施されました。

対象は成人男女18名の空腹時血中中性脂肪値が正常域からやや高め(40~199mg/dL)の人々、試験方法はトクホコーラを1日1本、いずれかの食事の際に1回だけ飲んでもらい、12週間続けるというものでした。

この試験において、試験開始前、開始後4、8、12週間後に血液検査、尿検査、問診等を行ったところ、トクホコーラを飲んだことで発熱、下痢、食欲不振など、問題となる所見は認められないという結果が報告されました。

また、ヒト以外にも、マウスや菌株を使ったトクホコーラの安全性を評価するための試験が実施され、これらの試験においても毒性がないことも確認されています。

実際のところ、難消化性デキストリンはトクホコーラだけでなく、緑茶、青汁、コーヒーなど他の飲料にも応用されており、安全性の高い食品原料であるということはすでに証明されています。

とはいえ、多量に摂取すれば水分の取り過ぎになりますし、かつ難消化性デキストリンの排便促進作用等により、おなかがゆるくなることは十分に考えられます。また多量に摂取したからといってやせるわけでもありません。メーカーでは、食事の際に1本(480ml)を、1日1回を目安に飲むことを適切な利用法として推奨しています。

ダイエットコーラに入っている人工甘味料は?

ダイエットコーラではカロリーを抑えるために、砂糖、ブドウ糖、果糖などの糖質系甘味料は使っていません。

今回紹介したトクホコーラ(コカ・コーラ プラス/キリン メッツ コーラ)では、甘味料にアスパルテーム、アセスルファムカリウム、スクラロースを使っています。これらは化学合成によって作られる甘味料であり、低カロリーである点が特長です。

また、砂糖に比べてはるかに高い甘味度を持っているので、少量の使用でも十分に甘さを感じることができるという特長もあります。以下、それぞれの甘味料について見ていくと、

◯アスパルテーム(アスパルテーム・L-フェニルアラニン化合物)
砂糖の100~200倍の甘味があると言われています。

◯アセスルファムカリウム
熱・酸・酵素などに強く、加工に適している甘味料。砂糖の200倍の甘味があるとされています。

◯スクラロース
水溶性が高く、熱・酸に強い甘味料です。砂糖の600倍の甘味をもつと言われています。

ダイエットコーラをやめたらどうなる?痩せる?

ダイエットコーラをやめたらどうなるのか?太ってしまうのか、逆に痩せるのか、を気にされる方もいます。

ダイエットコーラは、薬ではなく、食品です。また、効果も非常に強いものではありません。

そのため、ダイエットコーラをやめて大きく太った方は、運動不足と日常の食事が問題である可能性が高いです。まずは、取り組みやすいウォーキングなどの運動と食事量や脂質のとりすぎの見直しが必要になってくるでしょう。

逆にダイエットコーラをやめて痩せたという方は、ダイエットコーラを飲んでいても痩せた可能性があります。

ダイエットコーラは、ダイエットの補助的な飲み物と考えるとよいと思います。

まとめ

ダイエットコーラについて臨床試験結果も踏まえて、説明させていただきました。今回の記事で紹介しているコーラは、特定保健用食品(いわゆる「トクホ」)で臨床試験が行われ、その結果を国からも認められた商品です。

そのため、危険性はなく安全に飲むことができます。ダイエットコーラは、ダイエットの補助的なものとして利用していきましょう。

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