メルカリは人気のフリマアプリです。せっかく買ったけど要らなくなったものや、余ったものなどをスマホ1台で簡単に出品できるので、老若男女問わず多くのユーザーが利用しています。
ただ、出品できる物品や転売については、いくつかルールがあり、特に「薬の転売」については厳しい規制があります。
この記事では、メルカリで薬を出品・転売する際の規制について、分かりやすく解説します。
いらない薬を売りたい…
薬を買ったものの自宅にたくさんいらない薬が残っている…。病気がよくなったので飲まなくなった薬を売りたい…。
メルカリやフリマアプリをよく利用する人なら、家にあるいらないものを何とかしたいと思うことはよくありますよね。
いらない薬は転売してもいいのでしょうか。
余った薬の個人転売は違法?
「医薬品」を販売するには、医薬品販売業の許可が必要であり、許可なく医薬品を出品する行為は、薬機法に抵触します。
そのため、許可を取得していない個人が、余った医薬品の転売を行う行為は違法となります。
医療機器の転売は違法?
医療機器についても、許可や届出が必要なものについて、これを行わずに販売する行為は違法となります。
具体的には、高度管理医療機器や特定保守管理医療機器を販売する場合は許可が必要であり、管理医療機器を販売する場合は届出が必要です。一般医療機器については原則許可や届出は不要です。
そのため、一般医療機器以外の医療機器については、許可や届出をせずに転売する行為は違法となります。
区分 | 必要な手続き |
---|---|
高度管理医療機器 特定保守管理医療機器 | 高度管理医療機器等販売業 |
管理医療機器 | 管理医療機器販売業 |
一般医療機器 | 届出や許可は不要 |
医薬品や医療機器の販売に必要な手続き
医薬品や医療機器を販売するには、販売業の許可を取得する必要があります。
具体的には、医薬品の販売には、医薬品販売業の許可が必要です。
医療機器については、高度管理医療機器の販売には高度管理医療機器販売業の許可が、管理医療機器の販売には管理医療機器販売業の届出が必要です。
手続きとしては、両者とも、都道府県に、販売許可申請書や店舗の構造設備の概要などの書類を提出する必要があります。
許可を得るためには、店舗の面積や構造設備、販売体制など、それぞれ厚生労働省の定める基準に適合している必要があります。
販売に必要な許可手続きなどについては、各都道府県のHPに詳しく記載されているので参照してみてください。
医薬品の具体例
医薬品の違反出品事例としてよくあるものは、漢方薬や湿布や妊娠検査薬など、医薬品かどうか判断しにくいものが挙げられます。
判断する基準としては、病院や薬局で処方箋をもらって購入したものか、薬のパッケージに「要指導医薬品」「第一類医薬品」「第二類医薬品」「第三類医薬品」「体外診断用医薬品」などと記載されているかどうかです。
医薬品に該当する商品には、必ず「医薬品」の表示があります。医薬品かどうか判断しにくいものは、商品のパッケージなどを確認し、医薬品に該当するかどうか調べるのがよいでしょう。
医療機器の具体例
医療機器のよくある違反出品事例としては、高度管理医療機器であれば、自宅で測れる血糖測定器やコンタクトレンズなど、管理医療機器であれば、マッサージ器やピアッサー、補聴器などが挙げられます。
一般医療機器であれば、原則許可なく出品することが可能ですが、上記については許可が必要となります。
医療機器についても、必ず商品の本体かパッケージに表示があるので、どの医療機器に該当するのか、許可が必要かどうか確認できるので、まずは調べてみるのがよいでしょう。
メルカリで医薬品を売る方法は?
メルカリでは、医薬品を出品することができません。メルカリの規約上、医薬品を出品すること自体が禁止されています。
医薬品の出品を行うと、メルカリの運営側から商品削除や利用制限などの措置をとられる可能性があります。
先述しましたが、薬を出品する際は、必ずパッケージなどの表示を確認して、「医薬品」かどうか確認するのが望ましいです。
「第一類医薬品」「第二類医薬品」「第三類医薬品」「要指導医薬品」「体外診断用医薬品」などの記載があったら、出品は諦めましょう。
医薬部外品はメルカリで出品OK?
医薬部外品はメルカリで出品することができます。
ただし、国内製で、商品の本体やパッケージなどに「医薬部外品」、「指定医薬部外品」、「防除用医薬部外品」と記載されている必要があります。
個人輸入したものや、製造販売業の許可を取得せずに製造されたものは出品できません。また、製造番号(ロット番号)の表示がないもの(削除されたもの)は出品できないので、よく確認する必要があります。
そして、あたかも医薬品のような効果があると消費者に認識させる文章を掲載して販売すると薬機法違反になるので注意が必要です。
医薬品転売の逮捕事例
自分に処方された医薬品を無許可で販売
2024年11月6日、自分に処方された医薬品を無許可で販売・授与した疑いで、男性が逮捕されました。
解熱鎮痛剤や糖尿病治療薬など病院で自分が処方された医薬品を、知人女性に販売・授与していました。
まとめ
許可なく医薬品や医療機器などを転売することは違法行為であり、メルカリでは医薬品の転売自体が禁止されています。
違法行為を繰り返すと、メルカリの利用に規制がかかるだけでなく、法律上の罰則を受ける可能性があります。
出品する際は、メルカリガイドでルールを調べ、少しでも不安を感じたら、運営側に問い合わせをしたり、詳しい専門家などに相談することをお勧めします。
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