健康食品とは?サプリメントとの違い・具体例・簡単に解説

健康食品とは?サプリメントとの違い・具体例・簡単に解説

身近な健康食品とは一体何を指すのでしょうか。健康食品とサプリメントの違い、健康食品の具体例、法規制、問題点や注意点などについて詳しく説明します。


目次

健康食品とは?意味・定義は?

健康食品とは、健康の維持や増進を目的として利用される食品全般のことです。法律上の明確な定義はありません

サプリメントや栄養補助食品、特定の成分を含む食品などが含まれ、日々の食生活を補う目的で使われます。

ただし、健康食品は医薬品ではないため、病気の治療や予防を目的に利用するものではありません。

健康食品はあくまで不足しがちな栄養や成分を補う選択肢の一つです。

健康食品とサプリメントの違い

項目健康食品サプリメント
意味健康の維持・増進を目的として利用される食品全般健康食品の一種で、特定成分を濃縮し、補う目的で作られた食品
範囲サプリメント、栄養補助食品、健康補助食品、飲料、ゼリー、一般食品形態の商品など幅広い健康食品の中でも、特定成分を濃縮し、摂取しやすい形にしたもの
形状通常の食品、飲料、粉末、ゼリー、錠剤、カプセルなどさまざま錠剤、カプセル、顆粒、粉末など、成分を効率よく摂取しやすい形状が中心
主な目的食生活の補助、健康維持、栄養補給などビタミン、ミネラル、アミノ酸など、特定の栄養素や成分の補給
位置づけ食品であり、医薬品ではない食品であり、医薬品や医薬部外品ではない
関係性サプリメントを含む広い分類健康食品に含まれる一分類

健康食品は、健康の維持・増進を目的として利用される食品全般を指す広い言葉です。

一方、サプリメントはその中でも、特定の成分を濃縮し、錠剤・カプセル・顆粒・粉末など摂取しやすい形にした食品を指し、健康食品の一種です。

いずれも医薬品ではないため、病気の治療や予防を目的とするものではなく、日々の食生活を補うものとして考えることが大切です。

健康食品の種類・分類と具体例


参照元:消費者庁

種類機能性表示手続き安全性・根拠主な注意点
特定保健用食品(トクホ)許可された表示のみ可国が個別審査・許可国が有効性・安全性を審査許可内容の範囲で表示する
栄養機能食品定められた栄養機能のみ可個別許可・届出は不要国の基準値に適合対象成分・表示文言が決まっている
機能性表示食品届出した機能性を表示可事業者が消費者庁へ届出事業者の責任で根拠を用意国が個別審査した食品ではない
いわゆる健康食品機能性表示は不可個別許可・届出なし製品ごとに確認が必要医薬品のような効果は表示できない

健康食品は、制度上のルールに基づいて機能性を表示できる「保健機能食品」と、それ以外の「いわゆる健康食品」に分けて考えると整理しやすくなります。

特定保健用食品、栄養機能食品、機能性表示食品は表示できる内容や手続きが異なります。

一方、いわゆる健康食品は、健康維持を目的に利用される食品ですが、機能性を表示することはできません。

特定保健用食品

特定保健用食品は、身体の生理学的機能などに影響を与える成分を含み、特定の保健の目的が期待できることを表示できる食品です。

一般に「トクホ」と呼ばれ、表示には国の個別審査を受け、消費者庁長官の許可を得る必要があります

たとえば「お腹の調子を整える」「脂肪の吸収をおだやかにする」など、許可された範囲の表現のみ使用できます。国が有効性・安全性を審査する点が大きな特徴です。

栄養機能食品

栄養機能食品は、特定の栄養成分の補給を目的として利用され、その栄養成分の機能を表示できる食品です。

個別の許可や届出は不要ですが、国が定めた対象成分や含有量の基準、表示ルールを満たす必要があります

対象にはビタミン、ミネラル、n-3系脂肪酸などがあり、たとえば「カルシウムは、骨や歯の形成に必要な栄養素です」のように、定められた文言で表示されます。

機能性表示食品

機能性表示食品は、事業者の責任で科学的根拠に基づき、健康の維持・増進に役立つ機能性を表示できる食品です。

販売前に、安全性や機能性の根拠、品質管理などの情報を消費者庁へ届け出ます。ただし、トクホのように国が個別に審査し、効果を認める制度ではありません

たとえば「お腹の調子を整える」「睡眠の質を高める」など、届出内容に基づいた範囲で表示されます。

いわゆる健康食品

いわゆる健康食品は、法律上の明確な定義がある分類ではなく、医薬品以外で、健康の維持・増進に役立つことを期待して利用される食品全般を指します。

サプリメント、青汁、健康茶、酵素食品、プロテインなどが例として挙げられます。

ただし、保健機能食品ではない場合、国の制度に基づく機能性表示はできません

食品であるため、病気の治療や予防を目的とした医薬品のような効果効能を表示することもできません。

健康食品のメリット

健康食品のメリットは、日々の食生活で不足しがちな栄養素や成分を手軽に補いやすい点です。

忙しくて食事が偏りやすい人や、外食が多い人でも、ビタミン、ミネラル、食物繊維、たんぱく質などを目的に合わせて取り入れやすくなります。

また、錠剤、カプセル、粉末、ドリンク、ゼリーなど形状が幅広く、ライフスタイルに合わせて続けやすいことも特徴です。

食事だけで十分な栄養バランスを整えるのが難しい場合に、健康維持をサポートする選択肢として活用できます。

ただし、健康食品は医薬品ではないため、病気の治療や予防を目的にするのではなく、基本となる食事・運動・休養を補うものとして利用することが大切です

健康食品のデメリット

健康食品のデメリットは、手軽に摂取できる一方で、成分や摂取量を誤ると過剰摂取につながるおそれがある点です。

特に錠剤やカプセル状の商品は、通常の食品よりも多く摂りすぎてしまう場合があります。

また、広告や体験談だけでは有効性や安全性を判断しにくく、商品によって品質や根拠に差がある点にも注意が必要です。

さらに、医薬品と併用すると、薬の作用に影響する可能性もあります。健康食品は医薬品ではないため、治療や予防を目的に使うのではなく、摂取目安量を守り、持病がある人や薬を服用している人は医師・薬剤師に相談することが大切です。

健康食品が関わる法規制

食品表示法

食品表示法は、健康食品を含む食品の表示ルールを定める法律です。

原材料名、内容量、期限表示、保存方法、栄養成分表示など、消費者が商品を選ぶために必要な情報の表示が求められます。

特定保健用食品、栄養機能食品、機能性表示食品などの保健機能食品も、この表示制度の中で整理されています。

たとえば機能性表示食品では、事業者の責任で科学的根拠を示し、販売前に消費者庁へ届け出た内容に基づいて表示する必要があります。

健康増進法

健康増進法は、健康保持増進効果等について、著しく事実に反する表示や、著しく人を誤認させる表示を規制する法律です。

健康食品では「飲むだけで痩せる」「血糖値が下がる」「病気を防ぐ」など、根拠が不十分なまま健康効果を強く訴求する表示が問題になりやすい分野です。

広告、Webページ、LP、SNS、チラシなども対象になり得るため、商品説明では科学的根拠の範囲を超えない表現にする必要があります。

景品表示法

景品表示法は、商品やサービスの品質、内容、価格などについて、消費者に実際よりも著しく優良・有利だと誤認させる表示を規制する法律です。

健康食品では「利用者満足度No.1」「医師も推奨」「通常価格より大幅割引」などの訴求で、根拠や条件の示し方が問題になることがあります。

体験談やビフォーアフターを使う場合も、例外的な結果を一般的な効果のように見せると不当表示と判断されるおそれがあります。

関連記事:景品表示法とは?初心者でもわかりやすく簡単解説

医薬品医療機器等法(薬機法)

薬機法は、医薬品、医薬部外品、化粧品、医療機器などを規制する法律です。

健康食品そのものは医薬品ではありませんが、広告や表示で医薬品のような効能効果をうたうと、医薬品とみなされるおそれがあります。

たとえば「がんを予防する」「高血圧を改善する」「関節痛を治す」など、病気の治療・予防を示す表現は原則として避ける必要があります。

健康食品では、栄養補給や健康維持の範囲で表現することが重要です。

関連記事:薬機法とは?簡単にわかりやすく解説!概要・規制対象は?

食品衛生法

食品衛生法は、食品の安全性を確保し、飲食による健康被害を防ぐための法律です。

健康食品も食品であるため、原材料、製造、加工、輸入、販売などの各段階で衛生管理や安全確保が求められます。

たとえば、有害な成分を含む原材料の使用、異物混入、基準に合わない添加物の使用などは問題になります。

サプリメントのように特定成分を濃縮した商品では、品質管理や摂取目安量の設定も重要です。健康被害が疑われる場合には、行政への報告や回収対応が必要になることもあります。

健康食品の問題点5つ

1. 過剰摂取につながりやすい

健康食品は手軽に摂取できる反面、摂取量が多くなりやすい点が問題です。

特にサプリメントは、特定成分を濃縮して錠剤やカプセルなどにした商品が多く、通常の食品よりも一度に多くの成分を摂取しやすくなります。

たとえば、複数のサプリメントを併用すると、同じビタミンやミネラルを重複して摂る場合があります。

摂取目安量を超えると体調不良や健康被害につながるおそれがあるため、「食品だから多く摂っても安全」と考えないことが大切です。

2. 医薬品との相互作用が起こる可能性がある

健康食品は、医薬品と一緒に摂取した場合に、薬の効き方に影響を与える可能性があり、飲み合わせは注意が必要です。

通常の食品では大きな問題になりにくい成分でも、健康食品では成分が濃縮されていることがあり、薬の作用を強めたり弱めたりする場合があります。

たとえば、血液を固まりにくくする薬を服用している人が、血液凝固に関わる成分を含む食品を自己判断で摂ると、治療に影響するおそれがあります。

薬を服用中の人は、健康食品の利用前に医師や薬剤師へ相談することが重要です。

3. 効果や安全性の根拠を見極めにくい

健康食品は商品数が多く、成分、配合量、製造品質、科学的根拠の示し方に差があります

特に「いわゆる健康食品」は、トクホや機能性表示食品のような制度上の機能表示ができないため、広告や口コミだけで効果を判断すると誤解につながることがあります。

体験談やランキング、専門家風のコメントがあっても、必ずしも十分な根拠があるとは限りません。

気になる成分がある場合は、国立健康・栄養研究所の「『健康食品』の安全性・有効性情報」など、信頼できる情報源で確認することが大切です。

関連記事:薬機法違反事例集・逮捕46個!サプリ・化粧品・医薬品

4. 広告表示により誤認しやすい

健康食品は、広告の見せ方によって、実際以上に効果があるように受け取られやすい点も問題です。

「飲むだけで痩せる」「血糖値を下げる」「病気を防ぐ」などの表現は、食品の範囲を超えて医薬品のような印象を与えるおそれがあります。法律違反の内容をうたって広告が行なわれるケースも少なくありません。

健康食品はあくまで食品であり、病気の治療や予防を目的とするものではありません。表示内容だけで判断せず、根拠や注意事項を確認する必要があります。

関連記事:薬機法NGワード例とOK表現30選!表現チェック・言い換え

5. 体調不良の原因に気づきにくい

健康食品を使って体調に変化が出ても、原因が健康食品だと気づきにくい場合があります。

複数の商品を同時に使っていたり、医薬品や他の食品と併用していたりすると、どの成分が影響したのか判断しにくくなります。

消費者庁は、摂取目安量や注意事項を守ることに加え、健康食品の利用状況を記録することも有効だとしています。

体調不良を感じた場合は、いったん使用を中止し、商品名、摂取量、使用期間などを記録したうえで、医師・薬剤師などに相談することが大切です。

健康食品の注意点

1. 利用目的を明確にする

健康食品を利用するときは、まず「何のために使うのか」を明確にすることが大切です。

なんとなく体によさそう、流行っている、口コミが多いといった理由だけで選ぶと、自分に必要な商品か判断しにくくなります。

たとえば、食生活で不足しがちな栄養を補いたいのか、日々の健康管理に役立てたいのかによって、確認すべき成分や商品タイプは変わります。

健康食品は生活習慣を整えたうえで補助的に利用するものとして考え、目的に合うかを確認して選ぶことが重要です。厚生労働省も、バランスの取れた食生活を基本に、各自の食生活に応じた選択が必要だとしています。

2. 表示内容を読んでから使う

健康食品は、購入前だけでなく、実際に使い始める前にも表示内容を確認することが重要です。

商品パッケージや公式情報には、摂取目安量、摂取方法、注意事項、原材料名、栄養成分表示、保存方法などが記載されています。

特に保健機能食品は、制度ごとに表示できる内容や必要な表示事項が異なるため、商品名や広告の印象だけで判断しないことが大切です。

消費者庁も、表示を見て摂取目安量や注意事項を守るよう案内しています。自分の体質や生活スタイルに合うかを確認したうえで利用しましょう。

3. 品質管理の情報を確認する

健康食品は継続して利用することが多いため、成分の種類だけでなく、製造や品質管理に関する情報も確認したいポイントです。特に錠剤やカプセル状の商品は、成分量のばらつきや製造工程の管理が重要になります。

選ぶときは、製造工場の管理体制、検査の有無、原材料の情報、GMPなど品質管理に関する表示があるかを確認すると、判断材料になります。

厚生労働省は、錠剤・カプセル状等の健康食品について、均質化や信頼性向上のためにGMPガイドラインを示しています。価格や広告だけでなく、品質面も見て選ぶことが大切です。

4. 届出内容や根拠を確認する

機能性表示食品を利用する場合は、広告の表現だけでなく、消費者庁に届け出られている内容も確認すると安心です。

機能性表示食品は、事業者の責任で科学的根拠に基づく機能性を表示する制度であり、国が個別に効果を認めた食品ではありません。

消費者庁のウェブサイトでは、安全性・機能性の根拠や品質管理に関する届出情報を確認できます。

広告で強調されている内容が、実際の届出表示や対象者、摂取方法と合っているかを見ることで、過度な期待や誤解を避けやすくなります。

5. 生活に無理なく続けられるか考える

健康食品は、一時的に使うだけでなく、日々の食生活を補うものとして無理なく取り入れられるかも大切です。

価格が高すぎる、味やにおいが苦手、飲むタイミングが合わない、持ち運びにくいといった商品は、途中で続けにくくなることがあります。

たとえば、錠剤が苦手な人は粉末やドリンクタイプ、外出が多い人は個包装タイプなど、生活スタイルに合う形状を選ぶと利用しやすくなります。

健康食品は基本的な食事や生活習慣を置き換えるものではないため、負担なく続けられる範囲で取り入れることが大切です。

健康食品を新しく開発するには?

健康食品を新しく開発するには、まずターゲットや利用シーンを明確にし、どのような悩みやニーズに応える商品にするかを設計することが重要です。

そのうえで、配合する成分、剤形、味、価格帯、容量、パッケージなどを検討し、OEMメーカーや原料会社と相談しながら試作品を作ります。

開発時には、成分の安全性や摂取目安量、製造品質、表示内容も確認する必要があります。特に、健康効果をうたう場合は、薬機法、景品表示法、食品表示法などの規制に注意が必要です。

企画段階から販売方法や広告表現まで見据えて進めることで、消費者に選ばれやすい商品づくりにつながります。

まとめ

健康食品は、健康の維持・増進を目的に利用される食品全般を指しますが、種類によって制度上の位置づけや表示できる内容は異なります。

特定保健用食品、栄養機能食品、機能性表示食品のようにルールに基づいて機能性を表示できるものがある一方、いわゆる健康食品では機能性表示ができないものもあります。

利用するときは、広告や口コミだけで判断せず、表示内容や成分、摂取目安量を確認することが大切です。基本となる食事・運動・休養を整えたうえで、健康食品は不足しがちな栄養や成分を補う選択肢として上手に活用しましょう。

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