サプリメントの広告規制と表現・誇大広告!怪しいのは詐欺?

サプリメントには多くの種類があり、さまざまな広告を目にします。

販売業績を上げるためには、効果的な広告を打ち出すことも必要ですが、その際に注意しなければならないのが広告規制です。

広告規制に違反した広告を打ち出してしまうと、ペナルティを受けるおそれがあるため、事業者は広告規制をきちんと理解しておくことが必要になります。

そこで今回は、サプリメントを扱う事業者が知っておくべき広告規制について解説します。

サプリメントとは?

「サプリメント」は、明確には定義付けられていませんが、広くは健康食品に含まれるもので、特定成分を含有する錠剤・カプセルのことを指すと考えられています。

現在では実に多くの種類のサプリメントが販売されており、利用目的もさまざまです。

たとえば、健康維持や美容、ダイエットなどを利用目的とするサプリメントは代表的ともいえますが、これに加え、病気の予防や治療を目的として利用する人も増えてきています。
サプリメントを一度でも利用したことがあるという人は約8割にも上り、幼児・学生から大人にいたるまで幅広い年齢層に利用されています。

このように、生活の一部にもなりつつあるサプリメントですが、利用に至ったきっかけはさまざまです。

今回は、そのきっかけの一つとして挙げられる「商品の広告」について、どのような規制があるかを見ていきたいと思います。

サプリメントの薬機法(薬事法)の広告規制

「薬機法(薬事法)」とは、医薬品や医療機器などの品質や安全性を確保するために、これらの製造や販売、広告などを規制する法律です。

薬機法は、医薬品や医療機器等に関する広告について、以下のような規制を設けています。

【薬機法66条(誇大広告等)】
1 何人も、医薬品、医薬部外品、化粧品、医療機器又は再生医療等製品の名称、製造方法、効能、効果又は性能に関して、明示的であると暗示的であるとを問わず、虚偽又は誇大な記事を広告し、記述し、又は流布してはならない。
2 医薬品、医薬部外品、化粧品、医療機器又は再生医療等製品の効能、効果又は性能について、医師その他の者がこれを保証したものと誤解されるおそれがある記事を広告し、記述し、又は流布することは、前項に該当するものとする。
3 何人も、医薬品、医薬部外品、化粧品、医療機器又は再生医療等製品に関して堕胎を暗示し、又はわいせつにわたる文書又は図画を用いてはならない。
引用元:e-GOV法令検索 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び全性の確保等に関する法律(薬機法)

以上からもわかるように、薬機法は医薬品や医療機器等の名称や効能効果について、虚偽または誇大な広告をすることを禁止しています。

この点、サプリメントは医薬品ではないことから、薬機法で規制されることはないのでは?と考える方もいらっしゃるかもしれません。

しかし、サプリメントであっても、その効能効果を謳った場合や名称・用法の表示内容によっては医薬品とみなされることがあります。サプリメントが医薬品とみなされる場合は、薬機法の規制対象となるため、上記の広告規制を遵守しなければなりません。

たとえば、サプリメントについて「血圧が下がる」という広告を打ち出したとしましょう。

このケースでは、特定の症状を示してその効能効果を謳っていますが、このような広告は、消費者においてサプリメントを医薬品と誤認するおそれがあり、誇大広告として薬機法に違反する可能性があります。

サプリメントを広告する場合には、特定の症状とその効能効果を謳うなどして医薬品と混同を生じさせるような表示は控えなければなりません。

また、サプリメントについて医師などの専門家がこれを保証したものだと誤解されるような広告についても薬機法により禁止されています。

薬機法上の広告規制に違反した場合、懲役刑や罰金刑、またはその両方を科される可能性があり、事業に多大な損失を与えるおそれがあるため注意が必要です。

機能性食品

ただし、特定保健用食品、栄養機能食品、機能性表示食品では、ある程度の効能効果を表現することができます。機能性表示食品には、多数のサプリメントの届出がなされており、効能効果も様々です。

サプリメントの景品表示法の広告規制

「景品表示法(景表法)」とは、サービス・商品に付随して提供される景品や広告における表示を規制する法律です。

景表法は、広告全般について、以下のような規制を設けています。

【景表法5条(不当な表示の禁止)】
事業者は、自己の供給する商品又は役務の取引について、次の各号のいずれかに該当する表示をしてはならない。

一 商品又は役務の品質、規格その他の内容について、一般消費者に対し、実際のものよりも著しく優良であると示し、又は事実に相違して当該事業者と同種若しくは類似の商品若しくは役務を供給している他の事業者に係るものよりも著しく優良であると示す表示であつて、不当に顧客を誘引し、一般消費者による自主的かつ合理的な選択を阻害するおそれがあると認められるもの

二 商品又は役務の価格その他の取引条件について、実際のもの又は当該事業者と同種若しくは類似の商品若しくは役務を供給している他の事業者に係るものよりも取引の相手方に著しく有利であると一般消費者に誤認される表示であつて、不当に顧客を誘引し、一般消費者による自主的かつ合理的な選択を阻害するおそれがあると認められるもの

三 前二号に掲げるもののほか、商品又は役務の取引に関する事項について一般消費者に誤認されるおそれがある表示であつて、不当に顧客を誘引し、一般消費者による自主的かつ合理的な選択を阻害するおそれがあると認めて内閣総理大臣が指定するもの
引用元:e-GOV法令検索 不当景品類及び不当表示防止法(景表法)

景品表示法が規制する2つの「不当表示」

景品表示法は、主に以下の2つの表示を「不当表示」として禁止しています。

優良誤認表示

「優良誤認表示」とは、商品の品質などについて、実際のものより著しく優良であると表示することです。

優良誤認表示は、消費者において合理的に商品を選択できなくなるおそれがあるため、不当表示として禁止されています。

たとえば、販売するサプリメントにつき「血圧が下がる」と表示しておきながら、実際にはそのような効能効果がない場合、優良誤認表示にあたる可能性が高いです。

有利誤認表示

「有利誤認表示」とは、商品の価格などといった「取引条件」について、実際のものより有利であると消費者に誤認されるおそれのある表示のことです。

優良誤認表示と同様、有利誤認表示は、消費者において合理的に商品を選択できなくおそれがあるため、不当表示として禁止されています。

たとえば、「期間限定割引キャンペーン」と銘打って、あたかも限られた期間にのみ割引が適用されるように表示しておきながら、実際は定期的に割引を適用している場合は有利誤認表示にあたる可能性が高いです。

景表法に違反した場合のペナルティ

景表法上の広告規制に違反した場合、行政処分に加え、懲役刑や罰金刑といった刑罰、課徴金(不当表示によって得た売上額の一部)の納付命令を受ける可能性があります。

サプリメントの健康増進法の広告規制

「健康増進法」とは、国民の健康増進を図るために、国や自治体、健康増進を実施する事業者などを対象にさまざまなルールを定めた法律です。

健康増進法は、販売する食品に係る広告について、以下のような規制を設けています。

【健康増進法5条1項(誇大表示の禁止)】
何人も、食品として販売に供する物に関して広告その他の表示をするときは、健康の保持増進の効果その他内閣府令で定める事項(次条第三項において「健康保持増進効果等」という。)について、著しく事実に相違する表示をし、又は著しく人を誤認させるような表示をしてはならない。
引用元:e-GOV法令検索 健康増進法

このように、健康増進法は販売する食品に関して広告をする際に、その効能効果について事実に相違する表示または消費者に誤認を生じさせるような表示をすることを禁止しています。

健康増進法が禁止する2つの表示

サプリメントは健康食品の一種です。そのため、健康増進法にいう「食品」にあたり、広告規制の対象となります。

以下で、健康増進法が禁止する2つの広告について、例を使って見ていきましょう。

事実に相違する表示

「事実に相違する」とは、広告に表示されている効能効果と実際の効能効果が異なることです。

たとえば、科学的根拠がないにもかかわらず、「このサプリメントを飲めば健康を取り戻すことができる」「2ヶ月間で5キログラム痩せられる」などと表示することは、「事実に相違する表示」にあたり、健康増進法に違反します。

消費者に誤認を生じさせるような表示

「消費者に誤認を生じさせる」とは、消費者が抱く効能効果への印象や期待感が、実際の効能効果と異なることをいいます。

たとえば、効能効果についてメリットとなる情報のみを表示してデメリットとなる情報を一切表示していない場合は、消費者において効能効果への誤認を生じさせる可能性が高いです。

なお、消費者が抱く効能効果への印象・期待感と実際の効能効果が異なってさえいれば「消費者に誤認を生じさせる」といえ、実際に消費者が誤認を生じたという結果まで必要とされていない点に注意が必要です。

健康増進法に違反した場合のペナルティ

健康増進法上の広告規制に違反した場合、懲役刑や罰金刑といった刑罰、一定の措置をとるよう命じる旨の行政処分を受ける可能性があります。

サプリメントの可能な広告表現

サプリメントを広告する場合には、上記で見てきた広告規制に違反しないように表示することが求められます。

具体的には、以下の2つの条件を満たしていれば、広告規制に違反しないと考えていいでしょう。

消費者に誤認を生じさせる表示を用いていないこと

サプリメントを医薬品と誤認するおそれのある表示や効能効果について誤認するおそれのある表示が用いられていないことが必要です。

たとえば、「サプリメントを服用した結果、血糖値が下がった」という体験談を引用して広告することは、消費者において、サプリメントが糖尿病を治療する医薬品と誤認するおそれがあります。

また、「身体の疲れや心労に効果がある」とだけ表示して、効果が出ない場合があることを表示していない場合には、消費者において、サプリメントの効能効果を誤認するおそれがあります。

虚偽の事実・誇大な表示を用いていないこと

虚偽の事実が用いられていないことはもちろんのこと、誇大な表現が用いられていないことが必要です。

たとえば、科学的根拠がないにもかかわらず、「アトピーを押さえる効果がある」と表示することは、虚偽の事実を用いた広告にあたります。

また、人によっては抗アレルギー作用があるというサプリメントについて、その域を超えて、すべての人に抗アレルギー作用があると断定する表示は、誇大な表現を用いた広告にあたる可能性が高いです。

以上のように、サプリメントを広告する場合には、消費者に誤認を生じさせる表示となっていないか、表示内容にきちんとした根拠があるかどうかという観点から、その内容を決定する必要があります。

サプリメントで医師の推薦はOK?

サプリメントの中には、「医師推薦」といった表示が用いられているものがありますが、このような広告表示は許されるのでしょうか?

結論から先に言うと、広告の内容によっては、違法になる可能性があります。このような広告が違法となるかどうかは、広告全体の表示から判断されることになりますが、ポイントとなるのは、広告において医薬品等の効能効果が謳われているかどうかです。

医薬品等の効能効果が謳われていなければ、「医師推薦」という表示を用いても、薬機法等に違反することはありません。

しかし、医師の推薦によって、医薬品等と誤認されるおそれのある効能効果が謳われていたり、虚偽の事実が含まれていたりする場合は、薬機法や景表法等に違反する可能性があります。

サプリメントの誇大広告事例

最後に、サプリメントに関する広告が誇大広告にあたるとされた実際の事例について見てみましょう。

景表法に違反するとされたケース

A社は、痩身効果があると謳ってサプリメントを販売するにあたり、以下の広告を打ちました。

「ダイエットサポートがこの1粒で!※目安 短期間でー3kgの秘密とは・・・?」
「寝る前にたった1粒。短期間ではっきりと変化が」「
「届いてすぐに飲んでみる。なんのことはない健康食品・・・と思ったら、短期間ではっきりとした変化が!」

この広告を見た消費者は、あたかもサプリメントを服用するだけで、短期間で痩せられるという誤認を生じる可能性があります(優良誤認表示)。

これを受けて、消費者庁はA社に対し、表示の裏付けとなる合理的な根拠を示す資料を提出するよう求め、A社から資料が提出されましたが、表示の裏付けとなる根拠を示すものではないと判断しました。

健康増進法に違反するおそれがあるとされたケース

B社は、サプリメントを販売するにあたり、以下の広告を打ちました。
「聴こえの悩み・不快な雑音・フラフラなど・・・」
「今、聴こえの悩みに新〇〇が注目!」

この広告を見た消費者は、あたかもサプリメントを服用するだけで、耳鳴りや難聴を改善できるという誤認を生じる可能性があります。実際には、このような効果が認められるものではありませんでした。

まとめ

サプリメントの広告を打ち出す場合には、薬機法をはじめ遵守しなければならないルールがあります。

広告規制に違反すると罰則を科される可能性があるため、関係事業者は規制内容をきちんと理解することが必要です。広告可能な表現や過去の事例を参考にするなどして、適切な広告を出すにしましょう。

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