Youtube動画で、PR案件やアフィリエイト広告に取り組むとき、PRや広告などの表記は必要なのでしょうか。
YoutubeのPR表記ルールやステルスマーケティングの見分け方、有料プロモーション設定などについて説明します。
Youtubeでステマは禁止?PR表記は必要?
Youtubeでもステマは禁止で、PRや広告などの表記は必要です。
ステマ規制は2023年10月1日から施行され、Youtube以外のSNS、Webサイト、ブログ、雑誌、テレビなどの媒体も対象です。
参考:ステルスマーケティングとは?意味・法律規制・事例等を紹介
ステマ規制の判断基準
ステルスマーケティングに該当するかどうかの判断基準は以下を参考にしてください。
ステマになる | ステマではない | |
事業者の表示 | 「広告」「PR」など事業者の表示であることを書いていない、または不明瞭 | 広告であることが明瞭または社会通念上明らか |
事業者の関与 | 事業者が第三者の表示内容の決定に関与している | 第三者が自主的に表示している |
例えば、自社チャンネルで自社の商品PRを行う場合には、PRなどの表記は不要です。
金銭の授受がなくても、他の対価性のあるものを受け取っている場合は、PRや広告などの表示が必要です。
Youtubeで有料プロモーションを含みますは義務?
YoutubeでPR案件を扱う場合には、ステマ規制とは別に、Youtubeの利用規約で「有料プロモーションを含みます」という設定を行うように書かれています。
利用規約に書いてあるため、義務とも言えるでしょう。
動画には、有料プロダクト プレースメント、有料おすすめ情報、スポンサーシップなど、視聴者への開示が必要なプロモーション コンテンツを配置できます。これらのいずれかの情報を動画に含める場合は、動画の詳細で「有料プロモーション」のチェックボックスをオンにして YouTube に申告する必要があります。
引用元:Google
また、「有料プロモーション」という言葉を見て
「無料で済むのかわからない」
「押してしまったけどお金がかかるのか」
「あとでお金を請求されるのでは?」
「押すとどうなるか不安」
と思う方も多いようです。
このように思う利用者が多いからといって、有料プロモーション設定をしていないと、規約違反になるため、設定は忘れないようにしましょう。
クリエイター事務所のガイドライン
クリエイター事務所が自分達でガイドラインを設けてステマ規制へ対応しているところもあります。
Youtuberなどのクリエイターを多く抱えるUUUM株式会社は、必須の表示として以下を定めています。
① 有料プロモーション開示メッセージ「プロモーションを含みます」
動画の冒頭に約10秒間YouTube上で自動表示される(※プラットフォームの仕様)② 動画内にクライアント名 or 商品名等と関係性(プロモーションなど)の両方を明示
動画の冒頭にクライアント名 or 商品名等と関係性の両方が5秒程度表示される③ 広告表示
概要欄に以下を表示(「プロモーション」は、「PR(大文字のみ)」「広告」「宣伝」で代替可能)
引用元:UUUM
Youtubeの有料プロモーションを含みますの設定・やり方
Youtubeの「有料プロモーションを含みます」の設定方法を説明します。図解で説明しますので、下の画像と説明のとおりに進めてください。
(1)動画をアップロードしたあと、表示されていない部分があるので、「すべて表示」をクリックして開きます。
(2)そうすると、有料プロモーションの設定項目が出てくるので、チェックします。これで完了です。
(3)実際の動画を見て、表示されているか確認しましょう。
Youtubeのステマ通報方法
ステマを見つけた場合、通報することが可能です。
Youtubeに通報する場合のやり方
(1)PCだと動画タイトルの下に「…」の表示、スマホだと動画をタップすると右上に設定ボタンの表示があるので、クリックします。
(2)「報告」ボタンがあるので、さらにクリックします。
(3)「法的問題」を選んだあと「その他の法的問題」に進み、行います。
※ただし、法的申し立てができるのは、問題の当事者またはその法定代理人となっています。
消費者庁に通報する場合
消費者庁にはステマ専用の通報フォームがあります。
以下のページから通報することができます。
・ステルスマーケティングに関する景品表示法違反被疑情報提供フォーム
Youtubeのステマの見分け方
Youtubeのステマの見分け方ですが、以下のような場合にはステマの可能性があると考えられます。
1. これまで扱っていない商材を急に扱う
これまで動画で扱っていなかった商材(商品やサービス)を急に扱い、おすすめするような場合は、ステマの可能性があるでしょう。
案件ではなく、知り合いに依頼された場合であっても、ステマになる可能性があるので注意が必要です。
2. 話題にもなっていない商品をベタ褒めする
SNSで話題にもなっていない商品を急に動画で使ってベタ褒めする場合は、ステマの可能性があります。
もちろんステマに関係なく、本当にいいと思ったものを見つけて動画のネタにしている可能性もありますが、全く話題になっていない商品を扱っている場合は、案件の可能性もあるでしょう。
3. PRや広告の表記がない
PR案件の場合には、PRや広告などの表記をわかりやすく行う必要がありますが、それらの表示がなく、PR案件なのかがわからない状態になっていると、ステマと判断されるおそれがあります。
・わかりにくいところに小さく表示している
・概要欄のタグがたくさんあってその中に混ざっている
・概要欄の下の方に書いてある
・動画で瞬間的に表示されただけ
のような場合には表示していてもステマと判断される可能性があるため、注意が必要です。
Youtuberがステマ規制に違反したときの罰則やリスク
Youtuberがステマ規制に違反した場合ですが、ステマ規制の規制対象は商品やサービスを販売している事業者になり、Youtuberは対象ではないため、ステマ規制の罰則は関係ありません。
ただ、広告主とトラブルになるリスクはあるでしょう。
また視聴者からの信頼を損なう可能性があります。
まとめ
YoutubeのPRの表記について説明しました。以前からステマだと炎上することがありましたが、規制ができたことで今後は法律違反行為となります。
Youtubeをビジネスで行う場合には、ステマ規制への理解や配慮が欠かせません。リスクを防ぎ、長期的に利用できるように対策していきましょう。
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