ステマ規制の認知度は上がり、ステマ行為は法律違反であると認識する人が増えてきました。ただ、それでもステマは多く行われているのが実情です。
今回は、ステマ行為やそれらを行うインフルエンサー・企業への印象についてアンケート調査を行いました。
アンケート調査対象
対象者:ステマの意味を知っている男女
対象人数:373人
年齢:20~64歳
Q. 普段よく見ているSNSは?(複数選択可)
Youtube :82.3%
X :56.3%
Instagram :55.2%
TikTok :18.0%
その他 :5.9%
SNSをほぼ見ない:2.9%
SNSの中ではYoutubeをよく見ている人が圧倒的に多かったです。
Q. SNSで「ステマでは?」と感じたことはありますか?
よくある :17.4%
たまにある :57.1%
ほとんどない:20.6%
わからない :4.8%
「よくある」「たまにある」を合わせると、74.5%の人がSNSでステマではないかと感じたことがあるとのことです。
Q. ステマと感じた投稿はどの媒体でしたか?(複数選択可)
Instagram:42.9%
Youtube :39.7%
X :34.9%
TikTok :11.8%
その他 :8.6%
SNS以外 :7.0%
よく見ているSNSの割合とあわせて考えると、Instagramでステマと感じる投稿を見る人の確率が他SNSより明らかに高くなっています。
※ステマになるかどうか詳しい判断基準はわかりますか?
<質問例>
(1)ホームページのお客様の声で名前なしや仮名の場合にPR表記は必要?
(2)お客様の声を取材動画にした場合にPR表記は必要?
(3)SNSで募集したお客様の声をLPに記載する場合にPR表記は必要?
(4)モニターから集めたお客様の声にPR表記は必要?
(5)メディアの取材記事にPR表記は必要?
⇒「薬機法知恵袋」に無料登録して「ステマ」と検索すると上記質問に対する専門家の回答がわかります。
Q. ステマを見てどんな気持ちになりましたか?(複数選択可)
警戒 :54.4%
不信感 :29.5%
がっかり :26.3%
怒り :8.6%
裏切られた:5.9%
その他 :13.7%
ステマを見たときの気持ちとしては「警戒」する人が最も多くなりました。
各選択肢の意味合いは次のようなものです。
・警戒(他の投稿もステマではないかと警戒した)
・不信感(信じていたのに信頼できなくなった)
・がっかり(好きだったのに姿勢に疑問をもった)
・怒り(意図的に操作しようとしていて不快になった)
・裏切られた(信頼していたのにだまされた)
・その他
Q. ステマを見て購入意欲はどう変化しますか?
購入意欲が下がる:81.8%
購入意欲が上がる:0.0%
変わらない :18.2%
「購入意欲が下がる」人が圧倒的に多くなりました。
Q. ステマを見てその商品への信頼度はどうなりますか?
信頼できなくなる:76.7%
信頼できる :1.9%
変わらない :21.4%
「信頼できなくなる」人が圧倒的に多くなりました。インフルエンサーなどが独断でやったことだったとしても商品への信頼度は下がる可能性が高いといえます。
Q. ステマ投稿を行ったアカウント(企業やインフルエンサー)の印象はどうなりますか?
悪くなる :82.0%
良くなる :0.5%
変わらない:17.4%
約8割の人が印象は「悪くなる」と考えていました。
ステマ行為はフォロワーやファンの印象を悪くする可能性が高く、ビジネスにも影響する可能性が高いといえます。
Q. ステマを行ったアカウント(企業やインフルエンサー)の投稿を引き続き見たいと思いますか?
はい :10.5%
いいえ :57.9%
わからない:31.6%
約6割の人が「いいえ」を選んでおり、ステマと気づかれるとフォロワーや視聴者は減る可能性が高いといえます。
ステマ行為は主に広告料などの収益を得るために行うと思われますが、長期的に見ると損をする可能性も高い行為です。
Q. ステマの影響でその商品やサービスを提供しているメーカー・ブランドを避けたことがありますか?
ある:55.2%
ない:44.8%
約半数の人が避けたことが「ある」と回答しています。
ステマを依頼した商品やサービスだけでなく、その企業が提供する他の商品やサービスの売上にも影響する可能性が高いと言えます。
Q. 商品紹介で「PR」「広告」と明示されていた場合、購買行動に影響はありますか?
安心して買える :15.0%
広告なので買わない:45.6%
気にしない :39.4%
「PR」や「広告」などの表示について気にしない人がいる一方で、約半数弱の人は「広告なので買わない」と考えています。
これがステマを行う企業が後を絶たない理由です。
Q. 同じ商品を紹介していた場合、ステマとPR投稿ではどちらが購買意欲を高めますか?
ステマっぽい投稿 :2.7%
PR表記のある投稿 :63.3%
どちらも変わらない:34.0%
PR表記があるからといって購買意欲に影響がない人もたくさんいることがわかります。
Q. そのアカウント(企業やインフルエンサー)がPR・広告案件であることを正直に表記していたらどう感じますか?(複数選択可)
誠実で好感がもてる :42.9%
商品の評価が誇張されていないか少し疑ってしまう:31.4%
宣伝感が強くて購買意欲が下がる :23.9%
PR付き投稿は信用しにくい :15.0%
特に何も感じない・気にならない :19.6%
PR表記に対して好感がもてるという人がいる一方で、信用しにくい・購買意欲が下がると考えている人もそれなりにいることがわかります。
Q. 透明性のある情報発信は、アカウント(企業やインフルエンサー)の信頼度を高めると思いますか?
そう思う :71.8%
そう思わない :11.0%
透明性と信頼性は関係ない:17.2%
Q. ステマは企業側にも責任があると思いますか?
はい :73.2%
いいえ :4.3%
どちらとも言えない:22.5%
企業側がPR表記なしに関わっていなかったとしても、多くの人が責任があると考えているため、ステマだと思われると企業のイメージは悪くなるでしょう。
Q. ステマっぽいと思うときはどんなときですか?
ステマっぽい投稿だと思うときはどんなときか質問を行いました。具体的な回答をいくつか紹介します。
<31歳女性>
やたらとその商品を褒めていたり、日頃ブランド主義に近い人が安いものを使っているときです。
<50歳女性>
商品の良い面しか言わない、紹介者と商品が何となくミスマッチで不自然な感じがするときです。
<36歳男性>
自身の主観や体験に基づく説明ではなく、他人の評価や他の人はこうだったというような表現が多いとステマっぽく感じます。
<36歳女性>
大型アカウントが、なんとなく細部だけ表記を変えてるけど紹介してるモノが同じで、紹介文も似通ってる場合はステマかなと判断します。
<39歳女性>
あまり聞いたことのないメーカーや、その商品をゴリ押ししている時です。そして、本当にユーザとして使っているなら、デメリットの掲載や、使い切っての感想もあるはずなのに無い時です。
<62歳女性>
私が見たのは人気モデルさんのブログで、商品はホットクレンジングジェルでした。その方、結構、自分の持ち物や食べ物を紹介してるのですが、この商品だけ妙に違和感を感じました。彼女にしてはチープだなというか、こだわりを感じませんでした。たった1行の文章でも、1枚の画像でもその人らしさは出るので、違和感を感じたものはステマなのかなと判断しています。特に割安な化粧品を紹介していると疑います。
<21歳女性>
数多くのアカウントが一斉に同じ商品について投稿すること。同じ領域内のアカウントが多いため、一気にうさんくさくなります。
※ステマになるかどうか詳しい判断基準はわかりますか?
<質問例>
(1)ホームページのお客様の声で名前なしや仮名の場合にPR表記は必要?
(2)お客様の声を取材動画にした場合にPR表記は必要?
(3)SNSで募集したお客様の声をLPに記載する場合にPR表記は必要?
(4)モニターから集めたお客様の声にPR表記は必要?
(5)メディアの取材記事にPR表記は必要?
⇒「薬機法知恵袋」に無料登録して「ステマ」と検索すると上記質問に対する専門家の回答がわかります。
まとめ
ステマ規制は2023年10月1日から開始しましたが、ステマ行為はまだ多く行われています。
ステマ規制を知る人も多くなり、ステマ規制のデメリットは大きくなっていると言えるでしょう。
詳しい判断基準を理解し、自社のマーケティング活動がステマと判断されないように注意してください。
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